ブレントフォードにはサポーターの情熱的な支援が必要だ
さらに、アーロン・ヒッキー(大腿部)、ジョシュ・ダシウバ(足首)、リコ・ヘンリー(膝)といった貴重な手駒までもが、長期の戦線離脱を余儀なくされる重傷に倒れている。
1月18日に出場停止処分が解けたトニーは、復帰後10試合で4ゴールを記録するなど、さすがの存在感を見せつけている。まもなくエムベウモもフル稼働が可能なコンディションに戻れるだろうが、現状に苛立ちを覚えた一部の観衆が、チェルシー戦(27節)の前半終了後にブーイングを浴びせた。
「0‐1で負けているからブーイングなのか!? それでサポートといえるのか!? 相手はビッグネームだぞ」
普段はクールなトーマス・フランク監督が、珍しく気色ばむほどだった。いまこそ情熱的な支援が必要であり、選手のモチベーションを刺激するのはサポーターの愛情だ。チームの実状を理解し、フィールドとスタンドに一体感を創りあげなくてはならない。ブーイングとは嘆かわしい。
3月30日のマンチェスター・ユナイテッド戦を皮切りに、ブライトン、アストンヴィラ、シェフィールドU、ルートン、エヴァートン、フラム、ボーンマスと難敵、残留を争うライバルとのハードな試合が続き、最終節は本拠コミュニティ・スタジアムにニューカスルを迎撃する。
過去2シーズンは13位、9位。上層部のユニークな発想とフランク監督の柔軟な対応でプレミアリーグの座を死守してきたブレントフォードが苦しんでいる。
直近5試合は1分4敗。復調の兆しは、まだ見えない。
※財務規定に抵触したエヴァートンは6ポイント、フォレストは4ポイントのペナルティを科されている
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹