「脚本?そんなもんないよ」アイアンマン出演俳優が明かす撮影現場が修羅場すぎた!
「豚がサイコロ代わりで、それを転がして遊ぶんです。撮影準備の間に皆で遊んでいました。最近のマーベル映画の現場では、もうこういうのは無理じゃないでしょうか。主演俳優たちと座ってプラスチックの豚を転がしたりして。 1匹の豚の鼻が別の豚のおしりに着地して『お、ベーコンにされるぞ』とか笑いながら。この頃の現場は気楽で楽しい雰囲気がありました。この頃は何万回も撮り直しませんでしたから。その後、何を撮るにも何万テイクみたいになりましたけどね」。 脚本の次のページが上がってくるまで、ポーカーズで遊ぶ時間はたっぷりあった。 「頭がおかしいですよね。とは言っても、撮影前の準備期間に脚本がなかったと言うと末恐ろしいことに聞こえますが、実際にはそれほどでもありませんでした」と脚本のアート・マーカムは言う。 「他に素晴らしい素材がたくさん上がってきてましたし、トニー・スタークという素晴らしいキャラクターがいましたからね」
撮影開始も間近というとき、マーク・ファーガスとホーク・オストビーは、何年分ものブレストと、日の目を見なかったアイデアの山に目をとおし、そこから撮影に使える脚本を捻り出した。 「目をとおせるものにはすべて目をとおしました。最初の草稿から、書かれたものにはすべて。10年とか15年前に書かれたものも読みました。皆がどんなことを考えたのか、すべて知りたかったんです」とファーガスが言う。 2人はたった12日で撮影稿を書き上げた。しかしファヴローは撮影稿を絶対視しなかった。ダウニーは即興の余地があると花開くタイプの役者だと気づいたからだ。ファヴローは、可能な限り臨機応変に撮影できるように段取った。 「改稿作業は、その後5ヵ月の間、現場でずっと続けられました。休む暇もなくです。最高でしたね」とマーカムは回想する。 ● 撮影現場の楽屋で首脳陣が 4~5時間にわたって脚本談義 しかしそれは、誰にでも「最高」なスタイルというわけではなかった。ダウニーにとっては最高。パルトローはやがて順応した。しかしジェフ・ブリッジスにとっては落ち着かない現場となった。