<南出凌嘉>「映画 妖怪ウォッチ」“実写・ケータ”も19歳に 押切蓮介原作の主演ホラー「サユリ」で目指したもの
南出さんが演じたのは、引っ越し先の家に棲みつく少女の霊「サユリ」の仕業により、次々と不可解な現象に襲われる一家の長男・則雄。
「僕は結構、シンパシーを感じて。『なんでこうするんだろう?』という疑問や考察、読解力を必要としない役でした。自分の中にストンッと落とし込めて、やりやすかったですし、ぴったりな役だと思いました」
そんな則雄役で目指したのは「見てくれる人たちに恐怖を伝播させる演技」
「やっぱりホラーなんで、怖がってもらわなくてはいけないじゃないですか。今まで経験させていただいた作品と比べて今回、違ったのは、たとえ悲しんでいるシーンだとしても、僕の悲しむ姿を通して、観客に怖さという圧をかけなくてはいけなかった点。ホラーに限らず、見てくださる方に感情を共有してもらう演技を、もっとやっていかないといけないなって、一つ課題が見つかった気がします」
◇「ウロボロス」で幼少期役 生田斗真の姿に見た「これこそが役者」
2012年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「純と愛」でデビューし、子役として活躍。近年も、連続ドラマ「姉ちゃんの恋人」(カンテレ・フジテレビ系、2020年)や「ひきこもり先生」(NHK、2021年)、朝ドラ「らんまん」(2023年)に出演と、順調に作品を重ねる南出さんだが、「俳優というお仕事にちゃんと憧れを抱くようになった」のは小学3年生の頃だという。
「子供の頃から現場に行くのはずっと楽しくて、そこはいまも変わらずなのですが。小学3年生の頃、(2015年のドラマ)『ウロボロス』で僕が生田斗真さんの幼少期を演じた際、生田さんの役作りの姿勢とか、“僕が成長して生田斗真さんになったんだ”ってことを、生田さんの演技の端々に感じることができて、『これこそが役者なんだ』『僕もこれをやりたい』とより強く思えたというか」
今年春に高校を卒業し、今は役者一本の南出さんは今後、挑戦してみたい役に「悪役」を挙げた。
「悪役をやってみたいですね。しかも『フィクサー(黒幕)』と言われるような、人の上にたつような悪役。完全な悪、ヒールをやってみたいなって思っています」