中国ECプラットフォーム、618商戦で売上好調
【東方新報】中国の複数の電子商取引プラットフォームが今年の「618商戦(6月18日を中心に行われる中国最大級のネット通販セール)」で過去最高の取引量を記録した。これは、消費の潜在力の増加と経済の活力向上を反映している。 中国の電子商取引(EC)大手「京東(JD.com)」によれば、618商戦期間中に取引量が10億元(約217億7150万円)を超えたブランドが83あり、中小企業15万社以上が売上を50パーセント増加させた。 新エネルギー製品は特に成長が見られ、EV充電ステーションの取引量が前年比で120パーセント以上増加した。AIハードウェア製品、例えばAIコンピューター、AIスマートフォン、AIキーボードとマウス、AI学習デバイスの取引量も前年比で150パーセント増加した。 天猫(Tmall)では、6月19日午前0時までに、売上総額(GMV)が1億元(約21億7715万円)を超えたブランドが365に達した。また、同プラットフォームで売上を前年比2倍に増やしたブランドは3万6000以上に上る。淘宝(タオバオ、Taobao)では、GMVが前年比で100パーセント以上増加した中小企業が190万ある中で、約3万の店舗が100万元(約2177万円)以上の売上を記録した。 アップル(Apple)、ナイキ(Nike)、ロレアル(L'Oreal)、ランコム(Lancome)、アディダス(Adidas)、エスティローダー(Estee Lauder)などの国際ブランドも、この商戦の間に天猫で1億元以上のGMVを達成した。 ライブ配信は商品のプロモーションに重要な役割を果たしている。京東によれば、ライブ配信販売イベント中の「JD Live」での注文は200パーセント以上増加した。淘宝のライブ配信チャンネルでGMVが1億元を超えたチャンネルの数は前年比で53パーセント増加した。 ソーシャルメディア・プラットフォーム「小紅書(Red)」の電子商取引部門のデータによれば、6月18日までにライブ配信チャンネルでの注文が5.4倍に増加し、ライブ配信チャンネルで購入する消費者の数が5.2倍に増加した。 ライブ配信の急激な発展によって、オンラインでの消費の場が広がり、それに伴いオンライン小売の売上が拡大している。国家統計局が2024年6月17日に公表したデータによると、この期間のオンライン小売売上は前年比で12.4パーセント増加し、合計5兆7700億元(約125兆6216億円)に達した。 商務部と他の13の政府部門が4月に発表した措置により、消費財の買い替えが促進された。国家統計局のデータによると、今年の最初の5か月で国内の小売売上は4.1パーセント増加し、19兆5200億元(約424兆9797億円)に達した。 また、「618商戦」は、新しい消費トレンドを示す重要な指標であり、中国の消費市場の動向を測るバロメーターとしても機能していると専門家は指摘している。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。