盛岡で「サマーベースボールリーグ」2度目の開催 集客面などに課題も、高まりつつある“イベントの価値“
幼少期に菊池雄星投手(ヒューストン・アストロズ)らに憧れて進学した花巻東で捕手や三塁手としてプレーしたのち、同志社大学に進学。大学でも4年間硬式野球をやり切り、東京で就職して一度は競技を引退したが、誘いを受けて昨年の夏頃からAgain Baseball Clubで再開した。Again Baseball Clubは2021年創部で、「硬式野球をもう一度」をテーマに掲げているチーム。中には野球をするのが小学生以来という選手も所属しているという。 菅原はいわて盛岡サマーベースボールリーグの存在をSNSで知り、高校の後輩である盛岡大学の芳賀勝コーチを通じて今年から参加を申し出た。普段の全体練習は土曜日のみで、練習試合は基本的に関東で行っているため、東北で試合をするのは貴重な機会だった。
母校・花巻東の動向は逐一チェックしており、「盛岡が好きです」と声を弾ませる菅原。「今は純粋に野球を楽しめている。クラブチームなので、勝ちを求めつつ緩くやるのか厳しくやるのかを考えたりと、難しい部分はあるんですけど、できる限りはキャプテンとして、プレーヤーとして活躍したい。そしてゆくゆくは岩手の野球に携わりたい」と将来を思い描いていた。
開催2年目で明確になってきた利点と課題
Again Baseball Club戦の6回に代打で登場し適時打を放った東北福祉大・後藤叶翔捕手(2年)は、一関学院3年時の夏に甲子園に出場した。甲子園では4番に座り、2試合で9打数6安打4打点と活躍。大学ではここまでリーグ戦未出場ながら、攻守にわたって期待値の高い選手だ。 この日はベンチスタートも、ワンチャンスをものにした。きたぎんボールパークは自身が大学に進学した後に開場したため、同球場のグラウンドに立つのは初めて。「1学年下の代から使っている球場で、『いつかここでやってみたい』と思っていた。今日も試合に出たいなという気持ちでずっとベンチにいたので、打席に立たせてもらって、ヒットが打ててよかったです」と白い歯をこぼした。