重要な泥のかき出しが高コスト…“池の水全部抜く”はどうやって抜くのか 専門家に聞いた方法・費用・期間
愛知県や岐阜県では、池の水を抜いて特定外来生物を駆除する活動が行われています。数年経つと、別の特定外来生物が繁殖したり復活したりしていて、地道な取り組みが続けられていますが、池の水はどのようにして抜いているのか、方法や費用、期間などについて調べました。 【動画で見る】重要な泥のかき出しが高コスト…“池の水全部抜く”はどうやって抜くのか 専門家に聞いた方法・費用・期間
■テレ東「池の水ぜんぶ抜く」でも協力 専門家に聞いた「掻い堀り」の方法
話を聞いたのはこれまで100回以上、池の水を抜いてきたNPO法人「birth(バース)」の久保田潤一さんと、ポンプなどを扱う丸三興業の亀田英男さんです。2人ともテレビ東京の人気番組「池の水ぜんぶ抜く」にも協力している専門家です。
水を抜くことを「池干し」や「掻い掘り(かいぼり)」といいますが、実際にどうやっているのか。birthが行った「掻い掘り」の動画を見せてもらい、詳しく聞きました。 「掻い掘り」を行ったのは、東京都東村山市の都立狭山(さやま)公園にある、約0.6haの宅部池(やけべいけ)です。
2~3台の電動ポンプで水を吸い上げ、川に流していきます。この作業は5日間も続きました。
丸三興業の亀田さんによると、ポンプの水の吸引量は平均で1分間に1トンから2トン程で、比較的小さい公園にある池であれば、1~2日前から抜き、抜いた水は依頼主や自治体と相談し、河川や下水道などに流すということです。
水を抜いた後は、魚を捕獲します。装備は胴長と、たも網と、たらいです。この日は、地域のボランティアなどおよそ70人が集まり、3つの班に分かれました。
birthの久保田さんは「捕獲する人」「捕獲した生き物を陸まで運ぶ人」「運んできた生き物を仕分けする人」の大きく3チームに分けて、捕獲・運搬・仕分けがスムーズに流れるようにして、捕獲した生き物が死なないようにと話しています。
捕まえた生き物は外来種の「コイ」に…。
特定外来生物の「オオクチバス」。
そして「ウシガエル」です。
在来種では、絶滅危惧種に指定されている「イシガイ」がいました。
外来種は処分し、在来種は後で池に放すために、子供が水浴びするプールのような水槽などで一時的に飼育します。