「ポータブルゲーミングPC」オススメ5選! 他にはないユニークな特徴が光る製品をピックアップ! どこでも遊べる快適PCゲーミング生活に【年末特集】
PCでゲームをプレイする機会が増えてきた近年。PS5/Xbox Series X|Sなど、これまでは高性能な家庭用ゲーム機向けにリリースされてきたAAAタイトルがSteamやEpic Games StoreなどのPC向けゲーミングプラットフォームにもリリースされるようになってきたからだ。加えてSteamなどでは、手軽に遊べるインディータイトルも豊富だし、定期的にセールなども行なわれており、必然的に購入機会が増えていく。 【画像】Steam Deck OLEDモデル 一方でこうした豊富なタイトルを購入してもなかなか遊びきれない事も多い。ゲーミングPCは自宅にしかないため、通勤などで家を空ける事が多い人は積まれたゲームライブラリを眺めることしかできない。そんな人に役に立つのがポータブルゲーミングPCだ。 昔のポータブルゲーミングPCはパフォーマンスも低く、PC向けにリリースされていても遊べないゲームが多かったが、2022年にSteamを運営するValveが発売した「Steam Deck」を皮切りに状況は一変。以降は各社から高性能なポータブルゲーミングPCが多数リリースされるようになっていった。 現在も多くのポータブルゲーミングPCがリリースされ、その性能もぐんぐんと向上している。そこで今回は個性的というキーワードでオススメのポータブルゲーミングPCをピックアップして、その製品ならではの個性的な特徴などについて紹介していく。ポータブルゲーミングPCの購入を考えているが、どの製品を買えばいいか悩んでいる方は参考にしてほしい。 ■ Steam Deck □唯一無二! 独自のSteam OSでSteamライブラリのゲームプレイに特化 直販価格:液晶ディスプレイモデル 59,800円(256GB) OLEDディスプレイモデル 99,800円(1TB)/84,800円(512GB) 記事冒頭でも触れたが、Steam Deckは昨今のポータブルゲーミングPCブームの生みの親とも言える製品だ。発売から2年が経過しているが、今なお人気の1台となっている。 特徴としては、今回紹介する製品の中で唯一Windows OSを搭載していない点が挙げられる。その代わりに「Steam OS」という自社開発のLinuxディストリビューションを搭載しており、PC向けゲームプラットフォーム「Steam」上のゲームの動作に特化した製品となっている。Windows非搭載のため、最上位モデルでも10万円未満という低価格を実現しているのもポイントだ。 本来Windows PC向けに開発されたゲームであっても多くのゲームタイトルがSteam Deck上で動作するようになっている。Steam Deckには互換レイヤー「Proton」が組み込まれており、これがWindows向けのゲームをLinuxベースのSteam Deck上で動作できるように変換処理を行なっているからだ。 加えて互換性を向上するために、Steamを運営するValveが自ら互換性レビューを日々行なっており、正常に動作しないタイトルも早めに情報を開示し、早期に対応できるようにメンテナンスしているため、動作に難があっても気がつくと動くようになっているなど、購入後も安心して利用できる点はユーザーにとってはありがたい。 PCとしてのパフォーマンスは2年以上前にAMDと共同開発した独自APUを搭載している事もあり、後述のポータブルゲーミングPCと比べて劣るが、前述の互換性向上の効果もあり、Steam Deckでなら問題なく遊べるタイトルも多いので、手持ちのPCゲームの多くがSteamライブラリにある人ならオススメの1台だ。 □スペック 液晶ディスプレイモデル CPU:AMD APU(独自) ZEN 2 4core/8threads 最大3.5GHz GPU:RDNA 2 CU x8 メモリ:16GB LPDDR5 オンボード ストレージ:64GB eMMC/256GB NVMe SSD/512GB NVMe SSD OS:Steam OS 3.0(Linux) 画面サイズ:7.0型 画面詳細:1,280×800ドット ISP LCD 直販価格:59,800円(256GB) 発売日:2022年2月25日 OLED(有機EL)ディスプレイモデル CPU:AMD APU(独自) ZEN 2 4core/8threads 最大3.5GHz GPU:RDNA 2 CU x8 メモリ:16GB LPDDR5 オンボード ストレージ:512GB NVMe SSD/ 1TB NVMe SSD OS:Steam OS 3.0(Linux) 画面サイズ:7.4型 画面詳細:1,280×800ドット HDR OLED 直販価格:99,800円(1TB)/84,800円(512GB) 発売日:2023年11月17日 □販売サイト ■ ROG Ally X □独自APUと大容量ストレージやメモリで最強のポータブルゲーミングPC 直販価格:139,800円 「ROG Ally X」は、2023年夏に驚愕のコストパフォーマンスで発売されたASUSのポータブルゲーミングPC「ROG Ally」の後継モデルとして2024年夏に発売されたモデル。CPUにはAMDと共同開発したとされる「Ryzen Z1 Extreme」を搭載するほか、メモリ容量やストレージも大容量ながら価格は最安クラスで抜群のコストパフォーマンスを誇るのは買う側としては嬉しい限り。 初代ROG Allyから1年、CPUは同じRyzen Z1だが、メモリ周りのパフォーマンスを向上することで、初代モデルから性能が大幅に強化されている点がポイント。最新APUのRyzen 7 8840Uと比べてもパフォーマンスでは引けを取らないのは驚きだ。 専用ランチャーソフト「Armoury Crate」からCPUやGPUの設定を変更してパフォーマンスを最大まで引き出す設定にしたり、バッテリー駆動時間を長持ちさせる設定に変更するなど、用途に応じて設定を簡単にコントロールできる点も魅力の1つ。 Xbox PC Game Pass Ultimateの3カ月利用権も付属し、XboxやSteam、Epic Games Storeなど色々なゲームプラットフォームにライブラリがあるような人にオススメの1台だ。 □スペック CPU:AMD Ryzen Z1 Extreme ZEN 4 8core/16threads 最大5.1GHz GPU:RDNA 4 CU x12 メモリ:24GB LPDDR5X-7500 オンボード ストレージ:1TB SSD NVMe/M.2 OS:Windows 11 Home 画面サイズ:7.0型 画面詳細:1,920×1,080ドット TFT LCD 直販価格:139,800円 発売日:2024年7月24日 □販売サイト ■ ZOTAC GAMING ZONE □AMOLEDディスプレイ搭載で発色が最強のポータブルゲーミングPC 直販価格:135,300円 「ZOTAC GAMING ZONE」は2024年12月と、つい先日発売したばかりのポータブルゲーミングPCだ。PCパーツなどで実績のあるZOTACが手掛ける製品ということで、ディスプレイの両隣にはマウスパッドが配置されているほか、背面にはキックスタンドを装備するなど、ユーザー目線の作りになっているのが嬉しいところ。 パフォーマンスにおいては他社に引けを取らない上に、ディスプレイには7.0型の有機EL(AMOLED)パネルを採用しており、液晶ディスプレイを採用する他社製品と比較すると明確な発色の違いが感じられるのは、ビジュアルにこだわる人にはありがたい。 専用ランチャーソフト「One Launcher」でCPUやGPUの設定が簡単に変更できる点も魅力の1つ。AMOLEDディスプレイの鮮やかな発色でゲームを遊びたい人にオススメの1台だ。 □スペック CPU:AMD Ryzen 7 8840U ZEN 4 8core/16threads 最大5.1GHz GPU:RADEON 780M RDNA 4 CU x12 メモリ:16GB LPDDR5X-7500 オンボード ストレージ:512GB SSD M.2 2280 NVMe OS:Windows 11 Home 画面サイズ:7.0型 画面詳細:1,920×1,080ドット AMOLED HDR LCD 直販価格:135,300円 発売日:2024年12月6日 □販売サイト ■ LENOVO LEGION GO □マウスとしても使える着脱可能なコントローラーがカッコいい 直販価格:134,860円 「LENOVO LEGION GO」は、両端のコントローラー部分が着脱可能なポータブルゲーミングPC。着脱時のコントローラーは円筒形なので、掴んで操作しやすい。本体を机上に置いてコントローラーのみを持ってプレイする事で、腕への負荷が軽減されるなどのメリットがある。また、右コントローラーをマウスとして操作できるFPSモードも備えるので、リアルタイムストラテジー(RTS)など、マウス操作の方が遊びやすいゲームもプレイできるのは革新的だ。 内蔵APUは前述のROG Ally Xと同じRyzen X1 Extremeなのでパフォーマンスの点も文句なし。サイズは8.8型とやや大きめだが、ディスプレイが解像度2,560×1,600ドットのIPS光沢液晶なので、高品質な映像が楽しめる点は動画視聴なども楽しみたい人にはありがたい。専用のランチャーソフト「Legion Space」により、本体のパフォーマンス設定などが簡単に行なえる。 着脱ギミックに加えて、マウス操作もできるユニークな機能を追加した点はかなりの魅力なので、マウス操作が中心のゲームも楽しみたい人にオススメの1台となっている。 □スペック CPU:AMD Ryzen Z1 Extreme ZEN 4 8core/16threads 最大5.1GHz GPU:RDNA 4 CU x12 メモリ:16GB LPDDR5X-7500MHz オンボード ストレージ:512GB SSD M.2 2242 NVMe OS:Windows 11 Home 画面サイズ:8.8型 画面詳細:2,560×1,600ドット IPS光沢 LCD 直販価格:134,860円 髪美アビ:2023年12月8日 □販売サイト ■ AYANEO AYANEO FLIP DS □ニンテンドー3DSのようなデュアルスクリーンが驚き 直販価格:193,600円 「AYANEO AYANEO FLIP DS」は、折り畳めるクラムシェル型の小型ノートPCのような見た目ながら、開いてみるとキーボードは存在せず、代わりに小型のディスプレイとコントローラーが配置されているという、任天堂の携帯ゲーム機・ニンテンドー3DSのようなビジュアルが特徴のポータブルゲーミングPC。 サブディスプレイで動画視聴しながらゲームを遊んだり、本体の内部情報などを表示させるなど、デュアルスクリーンならではの楽しみ方ができるのも本機の唯一無二の魅力だ。専用のランチャーソフト「AYASPACE」でパフォーマンスなどハードウェアの設定が行なえる。 他にはないユニークな設計のポータブルゲーミングPCとなっているので、普通のポータブルゲーミングPCでは満足できない人にオススメの1台だ。 □スペック CPU:AMD Ryzen 7 8840 ZEN 4 8core/16threads 最大5.1GHz GPU:RADEON 780M RDNA 4 CU x12 メモリ:32GB LPDDR5X オンボード ストレージ:2TB SSD M.2 2230 NVMe OS:Windows 11 Home 画面サイズ:8.8型(メイン)/3.5型(サブ) 画面詳細:1,920×1,080ドット IPS LCD(メイン)/960×640ドット IPS LCD 直販価格:193,600円 発売日:2024年6月 □販売サイト ■ GPD GPD WIN4 2025 8840U □ディスプレイの裏にスライドキーボードを備えるコンパクトボディが魅力 直販価格:149,800円 「GPD GPD WIN4 2025 8840U」は、ディスプレイ両端にコントローラーを装着したよく見るタイプのポータブルゲーミングPCながら、画面を上にスライドするとキーボードが内蔵されているというスライド機構が人気のポータブルゲーミングPC。別売オプションには4G LTEのデータ通信が可能なモジュールなども用意されているので、どこでもオンラインゲームが遊べる魅力もある。 ディスプレイサイズは6.0型と小型のボディとなっており、こうした小さいノートPCが好きな人にはたまらないビジュアルに仕上がっている。他のポータブルゲーミングPCと同様、Ryzen 7 8840Uを備えるので、小さくてもパフォーマンスについては遜色ないというのもうれしいところ。 専用ソフト「MotionAssistant」(英語のみ)では、本体のパフォーマンス設定などがかなり詳細に設定が可能となっている。キーボードでプレイするゲームを遊びたい人や、むしろ小さなノートPCとして幅広く活用したい人にオススメの1台だ。 なお、上位モデルとして最新CPUのRyzen AI 9 HX 3700を内蔵したモデルもメモリ32GB/ストレージ2TBモデルが20万5,000円で2024年12月22日現在で予約受付中となっている。 □スペック CPU:AMD Ryzen 7 8840 ZEN 4 8core/16threads 最大5.0GHz GPU:RADEON 780M RDNA 4 CU x12 メモリ:32GB LPDDR5X-7500 オンボード ストレージ:1TB SSD M.2 2280 NVMe OS:Windows 11 Home 画面サイズ:6.0型 画面詳細:1,920×1,080ドット 直販価格:149,800円 発売日:2024年12月末 □販売サイト ■ 選択肢は豊富! 気になる1台を手に24時間ゲームに浸れる日々をエンジョイ! 以上、ポータブルゲーミングPC5選として、他にはない特徴を持った5製品をピックアップしてご紹介した。ポータブルゲーミングPC市場は、以前と比べると大分落ち着きを見せており、どの商品も安定した性能を発揮しているので、映像品質の設定次第ではあるが、現在リリースされてるほとんどのゲームタイトルが手軽に遊べる環境が整っているといえる。 内蔵CPUを開発、販売するAMDやIntelのCPU/GPUの性能向上に伴い、パフォーマンスについても年々向上する傾向が見られていたが、最新のRyzen AI 9 HX 3700を内蔵したモデルが早くも予約受付開始となっており、まだまだパフォーマンスの向上についても期待が持てそうな状況だ。 加えて、今回紹介したような独創的な機能が光るユニークな製品も多く見られるようになっており、来年以降、どのような製品が登場するのか今から楽しみだ。
GAME Watch,池紀彦
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