【パリ五輪】欧州王者のベルギーに快勝…女子日本代表が次戦で戦うドイツ代表を牽引するWNBAのスタープレーヤー、サバリー姉妹
姉サトゥは190cmのオールラウンダー、妹ニアラは196cmのパワープレーヤー
女子日本代表がパリ五輪グループリーグ2試合目(8月1日18時ティップオフ)で対戦するのがドイツ代表だ。 今回が五輪初出場と、実績で最も劣ると見られていたドイツ代表だったが、初戦のベルギー戦で前半21点の大量リードを奪い、ユーロバスケット2023の女王に83-69とアップセットを成し遂げた。五輪で勝ちを計算できる相手はいないことはわかっている。その上であらためて日本は自分たちのやるべきことを40分間遂行しないと、勝つのは困難であることを実感させられた試合だった。 より警戒度が増したドイツ代表の注目選手として取り上げたいのは、サトゥとニアラのサバリー姉妹だ。姉である26歳のサトゥは190cmのサイズとボールハンドリング能力を備え、外からも打てるオールラウンダー。さらに切れ味鋭いアタックでファウルを誘う術に長け、ベルギー戦もシュートタッチは悪かったが、フリースロー10本中8本成功の17得点6リバウンド2アシストを記録した。 妹の24歳ニアラはがっちりした体格の196cmで、ゴール下へのパワームーブが持ち味。ベルギー戦でもフィールドゴール7本中6本成功と、ペイント内で確実にシュートを決め、16得点5リバウンドを挙げた。 サバリー姉妹はともにアメリカのオレゴン大出身で、サトゥはダラス・ウイング、ニアラはニューヨーク・リバティに在籍と、アメリカでのプレー経験が豊富だ。特にウイングのエースであるサトゥは、アメリカ代表のサブリナ・ヨネスクとともに母校を2019年NCAAトーナメント準優勝に導くなど、大学生時代からトップレベルで活躍。2020年WNBAドラフトでは全体1位のヨネスクに次ぐ全体2位指名でウイングに加入し1年目から主力を務め、2023シーズンは1試合平均18.6得点、8.1リバウンド、4.4アシストを挙げてオールWNBAファーストチームに選出されている。 今シーズンは2月の五輪最終予選で肩を負傷した影響もあって全休しているが、しっかりと五輪に照準を合わせ、初戦からブランクを感じさせない力強いプレーを見せた。『FIBA.com』によると、サトゥは初の五輪をチャレンジャー精神で伸び伸びとプレーできているという。「他のチームはプレッシャーがかかっていると思うけど、私たちにはそれがないです。チームが1つになって楽しんでプレーし、オリンピックを満喫できています。それによって成功に向けての弾みがつきます」 ドイツには2人以外にも192cmの3ポイントシューターであるレオニー・フィービッチ、アメリカ出身の帰化選手であるPGアレクシス・ペターソンなど、注意すべき選手がいる。だが、日本代表はまずはサバリー姉妹の強烈なゴール下へのアタックを防ぐことが大切だ。ポジションが重複するエブリン、ステファニーの馬瓜姉妹のプレーが勝利の鍵となってくるだろう。
バスケット・カウント編集部