外来種から島を守ろう 面縄中がポトス駆除に汗 伊仙町喜念浜
鹿児島県徳之島の伊仙町は3日、町内の喜念浜で外来種の駆除作業を行った。町立面縄中学校の生徒19人が参加し、県が重点啓発種に選定して奄美群島での防除を進めているポトス(オウゴンカズラ)の回収、処分に汗を流した。 ポトスはサトイモ科のつる植物。光沢のある葉に白いまだら模様があり、観葉植物としても人気がある。一方で繁殖力が強く、在来植物の生育を阻害する恐れがあるため、県は重点啓発種に選定して遺棄、導入、逸出防止を呼び掛けている。 喜念浜のポトスは定期的に駆除しているものの、いたちごっこの状況。地面をはうように広がったり、防風林のモクマオウに絡みついたりして広範囲に繁殖しており、葉の大きさが50センチに達する〝お化け″ポトスもある。 ポトスは切断された一部からでも繁殖が可能なため、生徒らはできるだけ根本でつるを切ってポトスを回収。防風林内から手押し車で運び出し、近くに掘った穴に廃棄した。 同中1年の男子生徒は、「引っ張るとすぐちぎれてしまうし、暑い中での作業はきつい。これだけ広い範囲に生えていると、全部取り尽くすのは大変だと思う」と話した。 駆除作業は、町が今年度から奄振事業を活用し実施している環境教育プログラムの一環。今年度の対象校は中学校3校、小学校2校で、来年度は町内の全小中学校に拡大する予定。