オーストラリアWL武者修行 巨人・秋広が復活へ「3禁」宣言 英語は不安も「ジェスチャーとハートで頑張りたい」
巨人・秋広優人内野手(22)が6日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸3250万円から800万円減の2450万円でサインした。今季は1軍で出場26試合に終わり、ノーアーチと低迷。今月中旬からオーストラリア・ウィンターリーグ(WL)に参戦する背番号55は「弱気」「通訳」「物欲」の3禁生活で、来季レギュラー奪取の足がかりをつかむ。 」 逆襲への覚悟が言葉の端々からほとばしった。秋広は、今季年俸3250万円から減額制限(25%)に迫る800万円(24・6%)減の2450万円でサイン。このまま終わるわけにはいかない。表情を引き締めて言い切った。 「リーグ優勝したけど、全くチームに貢献できなかった。来季は主力、レギュラーとして1軍で活躍して、リーグ優勝と日本一を達成できるように」 もがき苦しんだ1年だった。昨季10本塁打を放ち、飛躍を期待されたが、26試合で打率2割6分1厘、0本塁打、1打点と低迷。「4年間で一番苦しい、悔しいシーズンだった」。序盤は打撃フォームにも迷いが生まれ、悩み抜いた。 ただ、すでに視線は来季に向けている。近日中にWLに参戦するため、オーストラリアに飛ぶ。オーストラリアの「豪」と、フルスイングをかけて「豪快」とオフのテーマを色紙に記した。約1か月半に及ぶ異国での武者修行では「3禁」を課して己を磨いていく。 〈1〉弱気禁止 実戦の中で貫くのは「強く振ること」。今季は阿部監督から「全く何の魅力も感じなかった」と、当てにいくような打撃に苦言を呈されることもあった。「試合では結果を欲しがったり、三振を怖がってしまった。そういうところを取り除く」 〈2〉通訳禁止 球団から通訳も派遣するが、頼りきりにならない。「通訳さんを使いすぎず、頼りすぎず自分でコミュニケーションをとりたい」。同じような体格を持つ海外の選手から学ぶため自ら積極的に声をかけ、吸収していく。英語には若干の不安を抱えるも「ジェスチャーとハートで頑張りたい」。 〈3〉物欲禁止 「オーストラリアは物価が高いらしい。年俸も下がったので買うのは控えたい」と冗談を交えつつ、「野球に集中します」と宣言。自らの腕を磨くことだけ考える。「自分で使える時間もあると思うので、フィジカル強化をしたい」 12月下旬に帰国し、年明けには中日・中田との自主トレに臨む予定。「オフの間にしっかり準備して、チームの優勝に貢献したい」。異国の地でもまれ、来季は豪快なアーチを描く。(宮内 孝太)
報知新聞社