５回、適時打を放つ佐藤輝（撮影・田中太一）

　「ヤクルト３－６阪神」（８日、神宮球場） 　阪神がヤクルトに快勝し、連敗を「２」で止めた。０－１の四回に森下が同点ソロ。今季１０号となり、球団の右打者では岡田監督以来の新人から２年連続２桁本塁打となった。さらに前川が勝ち越し適時打を放った。五回は１死満塁から森下が２点適時打。佐藤輝と大山も連続タイムリーで続き、一気に突き放した。投げては先発のビーズリーが７回１失点で６勝目。デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は佐藤輝について「今はホントによくボールが見えている」と評価した。 　　◇　　◇ 　テルの充実ぶりを感じる一戦でした。四回、森下選手の本塁打後、自分も打ちたい、続きたいと思ったはずです。それでもボール球を振らず、冷静に四球を選んだ。今はホントによくボールが見えているのでしょう。 　直後の好走塁も見逃せません。大山選手の三ゴロで三塁を陥れた場面です。状況判断が素晴らしかったですし、二塁から三塁へのテルの走塁はとにかく速い。ベンチを活気づけ、試合のポイントの一つにもなりました。 　五回の中前へ運んだ適時打も状況に応じた打撃ができていました。思い切り振るだけでなく、得点がほしい時は軽打でタイムリーを狙う。こうした打撃ができれば、打率３割も見えてきます。 　チーム全体としても大きな１勝になりました。打つべき人に打点が付きましたし、四球を絡めて得点を奪う、昨年のような攻撃パターンも見られました。９日からは京セラで広島と３連戦です。夏のロード中は甲子園で戦えませんが、ドームは涼しいので体力的にありがたい。首位のチームとの対戦ですから、まずは初戦を取りたいところです。