スズキ最大派閥に!10周年目となる『Vストロームミーティング2024』開催、来年はさらに拡大
現在は250ccに始まり、上は1050ccまで幅広いラインアップを揃えるVストロームだが、MCを勤めたジャーナリストのノア・セレン氏から「250が良すぎてまず650に行ってくれない(ランクアップしてくれない)じゃないですか。だから、その(排気量の)間にもう一台あると良いと思います」と400ccクラスのVストロームへの要望があると、会場からはこの日一番の拍手喝采が。「ちょっとここでは…」と苦笑する開発陣だったが、ファンの思いは伝わったようだ。
◆冒険家・賀曽利隆氏、200万kmの旅とVストローム
また、この日のイベントのもうひとつのハイライトとなったのが、冒険家・賀曽利隆氏と、アフリカ専門の旅行会社「道祖神」の元社長・菊池優氏によるトークショーだ。常識では考えられないような冒険の数々について、エピソードが語られ会場を沸かせた。
アフリカに魅せられた二人の出会いは50年前に遡るという。アフリカでのソロ縦断をおこなった賀曽利氏の著書『アフリカよ』に心を打たれた、当時高校生だった菊池氏がコンタクトをとったのがきっかけで、その後道祖神を立ち上げた菊池氏は賀曽利氏とともに19回ものエクストリームなバイクツーリングを企画、実施した。
賀曽利氏とのツアーでは、「タクラマカン砂漠一周(3000km)」や「サハラ砂漠縦断(6700km)」さらに「シルクロード横断(1万3000km)」に、「ユーラシア大陸横断(1万5000km)」など、常軌を逸したともいえるチャレンジが企画され、それでも毎回10~20名程度の参加者があるという。ユーラシア大陸横断などは51日をかけて移動するため、中には会社を辞めて参加する人もいたとか。宿もないような道なき道をいくツアーにトラブルも日常茶飯事だが、「19回どれをとっても命を張った大冒険。楽しかったですね!」と賀曽利は豪快に笑う。
50年以上にわたりバイクで世界中を駆け抜けてきた賀曽利だが、Vストロームとの出会いは2011年だったという。ニュージーランドでたまたまVストローム650に乗り「最高の乗り心地、乗りやすさ、最高の旅バイクじゃん」と驚き、2000kmを駆け抜けた。以来、650、1050、250と乗り継いだ。250では23万6000kmもの距離を走り回ったという。今年7月に250SXに乗り換えたが、この数か月ですでに2万kmを走った。「わがVストローム人生、650にはじまって今、40万kmを突破しました」と語る。