どうなるT・ヘルナンデス 3年110億円まで“条件譲歩”もドジャースは複数年契約に懸念か「オオタニの存在でDHはチャンスがない」
32歳のスラッガーの去就は、いまだ答えが出ていない。今オフにドジャースからFAになったテオスカー・ヘルナンデスだ。 【動画】MLB公式もクローズアップ! 大谷の妻・真美子さんのガッツポーズシーン 今オフに向けては「ドジャースが(契約の)最優先だ。来年またこのチームでプレーするために全力を尽くす」と本人は球団愛を明言。ドジャース側もレギュラーシーズン34本塁打、99打点、OPS.840を記録した貢献度を評価し、契約延長に向けたオファーを提示。両者は「相思相愛」と見られてきた。 しかし、オフに入ってから約1か月が経っていながら今も契約延長に至っていない。デーブ・ロバーツ監督は「私たちは(再契約に)近づいていると思う。私はそう願っている」とラブコールを送り続けているが、T・ヘルナンデスに対しては複数球団が獲得に関心を示しているために相場が高騰。ドジャースの想定していた金額と本人の要求額には開きがあると見られている。 では、T・ヘルナンデスは何を望んでいるのか。 その詳報を伝えたMLB公式サイトのマイク・フェインサンド記者によれば、当初にT・ヘルナンデスはドジャースに対して4年8000万ドル(約121億6000万円)を要求。しかし、交渉を重ねる中で「年俸2200万ドル(約33億6000万円)から2400万ドル(約36億7000万円)の3年契約」まで条件を譲歩しているという。 24年の年俸(2350万ドル=約34億6000万円=当時のレート)とほぼ同額の年俸での3年にまで歩み寄りを見せているT・ヘルナンデス。最大でも3年総額7200万ドル(約110億1000万円)の範囲に落ち着くことを考えれば、適正な価格帯なようにも思える。 しかし、複数年契約には懸念も示している。米移籍専門サイト『MLB Trade Rumors』は「守備面の懸念からドジャースとの複数年にわたる再契約は問題のある組み合わせになる可能性がある」と指摘。T・ヘルナンデスの契約に対する問題点を提示している。 「ドジャースもヘルナンデスとの再タッグに前向きであることは明らかだ。しかし、一部の球団関係者はヘルナンデスがすでに32歳であること、そしてショウヘイ・オオタニの存在によりDHの出場機会が与えられない状況に不安を示している。その守備負担はドジャースにとって長期的な契約を心配させている」 すでにレッドソックスやヤンキース、ブルージェイズなどからの関心が寄せられているT・ヘルナンデス。長期的な黄金期を見据えた強化を続けているドジャースが二の足を踏むようなら、他球団への移籍も決断する可能性もあるか。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]