M-1グランプリ 22日決勝戦う9組を紹介 連覇か、雪辱か、ラストイヤーか、初進出組か…それとも
漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2024」はABCテレビ・テレビ朝日系で12月22日に午後6時30分から生放送される。史上最多エントリーとなった1万330組の漫才師の頂点へ。運命の日を前に、決勝に臨む9組を紹介する。 【写真】「M-1」決勝進出を決めた9組(左から)エバース、トム・ブラウン、ダイタク、ヤーレンズ、バッテリィズ、ジョックロックの福本ユウショウ、真空ジェシカ(手前)、令和ロマン(後列)、ママタルト、右端がジョックロックのゆうじろー 優勝候補筆頭は史上初の連覇を狙う「令和ロマン」。昨年準優勝の「ヤーレンズ」はリベンジに燃える。出場最終年となる「ダイタク」は悲願の初決勝。「ママタルト」も初の決勝舞台に臨む。決勝は予選を突破した9組に敗者復活戦を勝ち抜いた1組を加えた計10組で行われる。 審査員は「オードリー」若林正恭、「かまいたち」山内健司、「アンタッチャブル」柴田英嗣、「笑い飯」哲夫、「NON STYLE」石田明、「中川家」礼二、「博多華丸・大吉」博多大吉、「ナイツ」塙宣之、「海原やすよ ともこ」海原ともこの9人。例年審査員を務めてきた「ダウンタウン」の松本人志は外れた。 ▼令和ロマン 昨年トップバッターで第1回の中川家以来の優勝。ボケの髙比良くるま(30)とツッコミの松井ケムリ(31)からなる。慶應大学のお笑いサークルからNSC(吉本総合芸能学院)を経て、コンビ結成。今年は前年王者として初めてストレートの決勝進出を決めた。昨年は事前の約束を履行し、賞金全額をくるまが受け取った。今年はケムリが失った1000万円を手にするかにも注目が集まる。 ▼ヤーレンズ ボケ担当が楢原真樹(38)、ツッコミは出井隼之介(37)。昨年最終決戦で令和ロマンに1票差で敗れ準優勝。事務所はケイダッシュステージだが、元々はNSC出身で大阪の吉本興業に所属していた時期もある。コンビ名の由来は2人が好きなサザンオールスターズの曲「YARLEN SHUFFLE~子羊達へのレクイエム~」に由来している。 ▼ママタルト 初の決勝進出。190キロ近い巨漢のボケ大鶴肥満(33)とツッコミの檜原洋平(33)からなり、サンミュージック所属。大鶴は明治大学のお笑いサークル出身で社会人を経て、芸人となった。一時「オズワルド」伊藤俊介らと共同生活をしていた。神戸大学出身の檜原洋平も学生時代からアマチュア芸人として活躍。2016年に「凄く太っている人」を探していた檜原が大鶴を誘う形で結成。現在は漫才協会に所属している。 ▼トム・ブラウン ラストイヤー。狂気的なボケが魅力のみちお(39)と唯一無二のツッコミを見せる布川ひろき(40)からなるコンビ。2人は北海道札幌東陵高等学校の柔道部の後輩で、プロスノーボーダーの夢破れたみちおを布川が誘う形で2009年1月に正式に結成された。みちおは背筋力が300キロ以上あり、素手でパイナップルやメロンを粉砕し、ジュースを作る特技を持つ。2018年のM-1決勝では6位。立川志らくが全体2番目となる97点をつけ、松本人志にも「もう一本見たかった」と言われるなど、一部の審査員に評価された。コンビ名は少年ジャンプに連載されていた「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」の登場人物に由来している。ケイダッシュステージ所属。 ▼ダイタク こちらもラストイヤー。史上初の双子のファイナリストとなる。ボケ担当の兄・吉本大(39)と弟・吉本拓(39)で結成。2人は一卵性双生児で2つ上に兄がいる。見分け方は左目の下の泣きぼくろがある方が拓。父の隆夫さんを題材にしたネタも多くあり、日本代表としてボウリングのアジアシニアシングルで優勝するなどかなりキャラクターが濃い。これまでは5度準決勝で敗退。悲願の決勝進出となった。 ▼真空ジェシカ 人力舎所属。今回が4年連続4回目の決勝。ボケの川北茂澄(35)とツッコミのガク(34)からなり、2011年大学在学中にコンビを結成。4年連続ストレートでの決勝進出という記録は、笑い飯の9年連続に続く歴代2位。吉本興業以外の事務所所属としては歴代1位となる。成績では昨年の5位が最高。95点をつけた大吉からは「このネタはこの2人にしかできない」と言われ、高評価を得た。 ▼エバース 正統派のしゃべくり漫才で初の決勝進出からの優勝を狙う。ボケ担当の佐々木隆史(32)とツッコミの町田和樹(32)からなり、2016年に結成。今年のNHK新人お笑い大賞で大賞を受賞するなど、東京吉本のホープ。佐々木は学生時代野球一筋でエンゼルスの菊池雄星とも高校時代対戦経験がある。一方、町田は高校で留年を経験し退学したエピソードを持つ。ネタやSNSは全て佐々木が担っており、賞レースの賞金取り分は19:1となっている。 ▼バッテリィズ 大阪吉本。エース(30)と寺家(34)からなる若手コンビ。コンビ名の由来は草野球でバッテリーを組んでいたことから。エースが投手で寺家が捕手を務めている。大阪よしもと芸人による草野球チーム「上方ホンキッキーズ」を設立しており、草野球日本一のチームと引き分けるなど腕前はかなりのもの。 ▼ジョックロック こちらも大阪吉本。福本ユウショウ(37)とリーゼントヘアーが特徴的なゆうじろー(26)によるコンビ。福本の体を大きく使った独特のツッコミが特徴。ピン芸人同士だった2022年4月25日に結成され、2年半での決勝進出は異例のスピードとなる。今年のNHK新人お笑い大賞では、エバースに敗れたものの準優勝。結成から優勝までの最短記録は第3回のフットボールアワーの4年8カ月。ジョックロックが今大会で優勝すると、大幅な更新となる。