吉川晃司さん「“ジジイ”と思っていた」還暦も間近、デビュー40周年「あと20年後にも…」改めて語る決意
「広島にすごい奴がいる」東京の芸能事務所宛てに自らそんな手紙を書いて、17歳の吉川晃司は、チャンスをつかんだ。中高で打ち込んでいた水球では世界ジュニア水球選手権大会の日本代表となり、慶應義塾大学への推薦入学も視野に入っていたが、高校を中退して上京した。 それから40年余、いまは圧倒的な存在感の俳優としても知られる。白髪は隠さず、体を鍛え、「武士」の精神を学ぶ日常。「若さは愚かさである」と言い放つ還暦間近の吉川晃司を取材した。
「還暦のころには、小さな料理店でも構えて、気心の知れた客においしいものを振る舞う、そんな悠々自適の生活をしているはず──若いころ、60歳といえばまぎれもない『ジジイ』だと思っていた。ところが、自分が実際に還暦を迎える年になると、まだまだ!」そう笑う吉川さん。 <写真>「弓馬術礼法小笠原流」の教場にて。28メートル先にある的を当てる。平常心が大切で、すべての所作に静があり、動がある。
80代で歌い続ける海の向こうのミック・ジャガーやポール・マッカートニーをお手本に、「あと20年後にも、ステージで歌い続けているロックンローラーであり続けたい」と語る。 <写真>デビュー40周年のコンサートの切符は全国どの会場もソールドアウトで入手困難。この日の神奈川県民ホールも約2,500人のファンの熱気で包まれた。 撮影=HIRO KIMURA(W) ヘア&メイク=MAKOTO(juice) スタイリング=黒田 領 編集協力=弓馬術礼法小笠原流教場 用田邦憲 編集・取材・文=吉岡博恵(婦人画報編集部) 『婦人画報』2025年1月号より