【高校サッカー選手権】浜松開誠館がセットプレー2発で藤枝明誠を撃破!2年ぶりVに王手
11月9日、第103回全国高校サッカー選手権静岡予選の決勝トーナメント準決勝2試合がエコパスタジアムで行われ、第1試合では浜松開誠館が2-1で藤枝明誠を破り、2年ぶりに決勝進出を果たした。 【フォトギャラリー】 浜松開誠館 vs 藤枝明誠 4年ぶりの全国を目指す藤枝明誠と、2年ぶりの王座奪還を狙う浜松開誠館の対戦。今期のプリンスリーグでは1勝1敗。選手権では6年ぶりの対決となった。 ゲームはいきなり動く。3分、浜松開誠館は左サイドでFKを獲得。MF7水谷健斗(2年)が上げたボールにゴール前でMF9服部洸太郎(2年)がバックヘッドで合わせると、これがゴール右隅に吸い込まれた。 幸先よく先制に成功した浜松開誠館は相手のエースFW13水上大和(3年)を守備陣が上手く封じ、相手の最終ラインではボールを持たせながら、縦パスやサイドへのボールを効果的に奪う。守から攻への切り替えも早く、ショートカウンターやサイドから相手陣内に侵入していった。 逆に1点を追う形となった藤枝明誠は相手の守備陣形を崩すことが出来ず、歯痒い展開が続く。前半の中盤から終盤にかけてようやく流れを掴んだものの、決定機を生み出せないまま前半を終えた。 1-0のまま後半を迎えると、次にスコアを動かしたのはまたしても浜松開誠館のセットプレー。44分、右CKにキッカーを2人並べ、フェイントでタイミングをずらすと、中もデザインされた動きで相手のマークを剥がす。すると、キックに合わせファーサイドから中央に走り込んできたMF13森下太陽(3年)がフリーに。森下は右足を上手く合わせられずボールを後ろに逸らしてしまったが、これを拾った服部のコントロールが大きくなってボールは再び森下の元へ。戻ってきたボールを上手く収めた森下、今度は左足でゴール右に突き刺した。 これで追い込まれた藤枝明誠は左サイドにMF11塚原豪(3年)を投入し反撃に出る。するとその直後、左サイドフリーでボールを受けた塚原が縦に仕掛けボックスに侵入。シュートはDFにブロックされてしまったが、拾い直して縦に運んで折り返す。すると、このプレーに応対したDFのプレーにハンドのファウルがあったとの判定が下され、藤枝明誠がPKを獲得。このPKをMF9キング栄志(3年)が左足で沈め、残り30分で1点差に詰め寄った。 この得点で流れは一気に藤枝明誠に傾いた。厚みのある攻撃で相手を押し込む藤枝明誠。しかし、MF8大西海飛(3年)が抜け出し迎えた決定機で放った左足シュートはGK1戸塚陸(3年)に防がれる。71分には左CKから相手の意表を突くプレーでチャンスを作ると、最後はボックス左フリーで受けたMF7平井大都(3年)が左足で狙う。しかしこれもポストに弾かれてしまった。そして同点に追い付くことが出来ないままアディショナルタイムも4分が過ぎ、ロングスローが跳ね返されたところで試合終了のホイッスル。 2-1で逃げ切った浜松開誠館が見事にファイナルへのチケットを掴み取った。後半は耐える時間が長く、厳しい判定からの失点もあった。それでも気持ちを切らすことなく最後まで戦い抜いた。 浜松開誠館は16日に同スタジアムで行われる決勝で、2連覇と県内3冠を目指す高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2024 WEST勢の静岡学園と激突する。 (文・写真=田原豊)