「週6でステーキ」も 米下部ツアー“単身参戦”でたくましくなった馬場咲希
◇国内女子◇富士通レディース 事前(10日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉)◇6697yd(パー72) 【画像】松山英樹がアメリカで愛するサンドイッチ 昨秋のJLPGAプロテスト合格から約1年。ようやくの国内ツアープロデビューを翌日に控えた馬場咲希は「エプソン(ツアー)はギャラリーが少ないので、楽しみです」と話した。初日は竹田麗央、吉田優利と同組。大勢のギャラリー必至のペアリングがうれしそうだ。 同期合格の20人と違い、米下部エプソンツアーに挑んだルーキーイヤー。3月から全19戦中18戦に出場し、来季のレギュラーツアー昇格こそ逃したが、ポイントランキング18位で最終予選会(12月5~9日/アラバマ州・マグノリアグローブ ゴルフコース)出場権をつかんだシーズンは、19歳に有形無形の収穫をもたらした。 米レギュラーツアーに参戦する多くのプロのように「チーム」を組まず、単身渡米。現地ではさすがにアテンダーに頼ったが、基本的に一人で戦った。しかも舞台はレギュラーよりホスピタリティで格段に落ちる下部ツアー。「一番苦労したのはゴルフのこと」。父と相談しながら戦えたジュニア時代と違って、日々のミスを一人で受け止め、考える。「ちょっと精神的に大変だった」と病みかけた時もあったが、乗り越えてきた。
2022年「全米女子アマ」優勝後、昨年までは疲労などで飛距離が極端に落ちた時期もあった。前週の米下部最終戦「エプソンツアー選手権」は気温40℃前後の猛暑の中、8位に終わったが、最終日を1打差2位で迎えるなど優勝争いを展開した。そして帰国が8日(火)の夕刻。「疲労? 正直あります」と苦笑いするが、1年前とは違う。米国での食事情は「週6でステーキの時もあった」。肉はだいたい9オンス(255g)を平らげた。強くなった胃袋(?)のおかげもあり、渡米前の体重をキープしている。 今大会は2022年に出場。「68」の8位発進から2日目「71」で19位に後退し、最終日「75」と崩れて尻下がりの49位に終わった。「2年前は自分のことだけを考えて、コースに対してバンカーが、ラフが、とか考えてなかったです」。よりコースマネジメントを考えながら、プロゴルファー馬場咲希を披露する3日間にしたい。(千葉市緑区/加藤裕一)