「初めてです…」中島啓太はまさかの空振り2回で“+3” 石川遼と同組プレー
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 初日(10日)◇東京ゴルフ倶楽部(埼玉)◇7251yd(パー70)◇曇り(観衆2615人) 【画像】石川遼と東京GCの思い出 中島啓太はプロ人生で経験したことがないトラブルに、「初めてです…」と思わずちょっと笑ってしまった。7番で6オン1パットの「+3」。「少し焦りましたけど」と前半で4オーバーまで後退したが、地元の声援を背に通算1アンダー7位までナイスカムバックを見せた。
地元埼玉県での開催とあって、「絶対に出たかった」と気合を入れて臨んだ。深いラフに苦戦することは分かっていたが、前半で厳しい洗礼を受ける。7番の2打目がラフにつかまり、そこから2度続けて空振りした。「3打目はかなりボールが浮いていて、ふわっとしたボールを打とうとしたらそのまま下を抜けてしまった」。ボールが沈んでしまった4打目も、打ち方を変えてみたが再び空振り。「2回空振り、初めてです」とまさかのトラブルが見舞ったが、集中力は切らさなかった。 「ラフに入ってしまったら、あとは運なので。良い意味で諦めを持つ」と切り替え、後半はボギー無しの4バーディを奪って「30」。1アンダーまで巻き返して上位につけた。「勝負事で苦しいことも多いけど、楽しく集中できた。このコースは、色々な攻め方があって面白い」と難関コースはスコア以上に学びも多い。同伴競技者のプレーもそのひとつだ。「かなり反対な攻め方をしていたと思う」と話したのは、同組の石川遼のプレー。パーオン率77.78%(14/18)で大会1位の中島に対し、石川は61.111%(11/18)で大会22位だが、「パー4の3打目で50~60yd残っても、しっかりセーブしていた」と3バーディ、3ボギー「70」で耐えてイーブンパー10位につけた。
石川自身は「パッティングのフィーリングが良くなかった」と1オーバーで終えた前半に悔しさを残したが、後半でスコアを1つ伸ばしてイーブンパーまで引き戻した。「きょうのゴルフでも、自分なりにアンダーを狙っていける状態は決して見えなくない。ショットを修正して、まだまだ長い戦いなのでゆっくりやりたい」と自身初の大会タイトルへの可能性は残っている。 午後5時過ぎにホールアウトしたこの日は、暗くなった練習場に駆け込み10分ほどショット練習。真っ暗な練習グリーンでライトをつけて球を転がし、明日からの巻き返しに備えた。(埼玉県狭山市/谷口愛純)