『鬼滅の刃』炭治郎のおにぎりを作ってみた! “炭火稽古”を乗り越えて沁みる味噌の味
炭火を始めるまでの苦労
まずは、おにぎりが無事完成。あとは焼くだけ……だ。しかし、ここから地獄を見ることに。そう、火おこしである。火を起こす手順としては、「七輪の底に火皿をのせ、着火剤に火をつけ、その上に炭をのせる。炭火がおきるまでそのままにして待つ」とあるが、これが一向に火がつかない。 ちなみに、炭火焼が美味しいのは、炭から出る「遠赤外線」の効果だそうだ。今回はおにぎりだが、炭火を使って肉や魚を焼くと、遠赤外線が表面にあるたんぱく質を高温で焼いて固め、素材の内側に肉汁が閉じ込められるから美味しいとのこと。 今回選んだのはオガ炭という種類のすみだったのだが、白炭や備長炭といった他の種類によってさまざまな特徴があるので、焼きたいものによって変えることもあるらしい。炭の世界も、鬼の世界同様、奥が深い。 またズボラな性格ゆえ、着火剤の代わりにポストに入っていたチラシを使っていたのだが、多くは新聞紙を推奨していた。しかし、我が家は新聞をとっていない。仕方なく、途中から燃やすためだけに新聞をコンビニに買いに行くことに。着火剤はきちんと用意しておくことをおすすめする。 その後もなかなか火がつかずだったのだが、根気よくパタパタと風を送り続けるうちにようやく火が…! 強火になったところでおにぎりを並べて……。
炭火ならではの美味しさが!
完成! 緊張と期待を胸に、いざ実食。お味はというと、口の中でほどける味噌の風味が大変美味しかった。味噌に火は通っているものの、良い意味でパリッとしすぎずに仕上がっているような気がしたのは、やはり遠赤外線でじんわりと火を通していくことがこの味に繋がったのかもしれない。そういえば、アニメの描写をみても、味噌のとろっと感が残っていた気がする。フライパンで作るのとはまた違う、炭火ならではの料理の良さを実感できた気がした。 苦労の末に味わうおにぎりは、まるで厳しい修行を乗り越えた後の達成感のよう。かなり長丁場な“炭火稽古”にはなったが、厳しい修行を乗り越えていく炭治郎や善逸たちの気持ちが、ほんの少しだけ分かった気がした。
すなくじら