【EVの未来】青色吐息のEV専業メーカー。無責任な政策の代償は誰が払うのか?
自動運転はエンジン車でも実現可能。最大の関門はやはり価格だ!
皆さんはEVに何を求めますか? 脱炭素という課題をひとまず脇に置けば、やはりライフスタイルが一変するような、ワクワクする夢あるカーライフだと思います。違いますか? この記事の他の画像を見る
パンデミックの影響か、それとも商品力が欠けているのか? テスラに続くEV専業メーカーが出てこない、というか、皆一様に青色吐息という現状です。
そのテスラは2023年、単一車種としてモデルYが世界で一番売れたクルマなんですが、そのテスラさえ通年で黒字化したのは2020年のことでした。しかし、その内容を見ると、純粋にクルマを販売した利益の他に、排出権規制クレジットの恩恵も大きく、いまだ将来の不安材料が払払されたとは思えません。
テスラを追う最右翼と目されたリビアン・オートモーティブ。一時は時価総額世界2位を記録するなど期待されたのは確かですがイマイチ振るいません。2022年のメルセデスとの提携(欧州)は好材料でしたが、2024年になりフォルクスワーゲングループとの合弁会社設立というカタチで50億ドルの投資を獲得。現状は何とか持ちこたえている格好です。
後続のルーシッドはおそらく2024年は1万台にも届かないでしょう。無論、投資額や販売価格によりますが、量産EVでメシを食うってホント大変なんです。
元BMWメンバーが起業したカヌー(元EVelozcity)は肝心の創業メンバーがいまはもう全員離職しました。現在のCEOは設立当時の投資家の一人ですが、いまも経営状況は綱渡りとか。春先に出回ったインサイダー情報では手持ちキャッシュが1900万ドルになったそうな。コレじゃ会社まわりませんよね。
カヌーの各種モデルは未来的なデザインだけに個人的にも期待していました。NASAのアルテミス計画に使用する車両を収めたり、また、USPSのデリバリーバンという大口契約を獲得するなど、話題性・知名度は抜群です。それでも傾くんですから、もはやEVは体力ある大企業しか作れないのかもしれません。