サントリー「適正飲酒」体験バー登場 責任ある飲み方・お酒の魅力を発信 飲酒文化の未来へポジティブな接し方
サステナビリティーを意識した企業活動
「Live News α」では、一橋ビジネススクール教授の鈴木智子さんに話を聞いた。 堤礼実キャスター: ーーサントリーが適正飲酒の啓発活動をさらに拡大するということですが、どのような背景があるのでしょうか? 一橋ビジネススクール教授・鈴木智子さん: 世界中で「責任ある飲酒」の取り組みが進んでいます。消費者が飲酒について、十分な情報を得たうえで選択できるようにすることで、人々の飲酒のあり方を、より良いものに変えようという企業努力が見られます。 例えば、蒸留酒・ウイスキー業界のトップ企業であるディアジオは、「ドリンクIQ」というIQテストを開発し、消費者の飲酒知識を高めることを進めています。 グローバルな酒類メーカーにとって、適正な飲酒を啓発していくことは、とても大切なサステナビリティー活動の1つでもあります。
適正飲酒で豊かなライフスタイルを促進
堤キャスター: ーー「飲酒は悪いこと」ではないので、お酒の魅力を伝えながら、ほどほどな飲酒を呼びかけるバランスが必要になりそうですね。 一橋ビジネススクール教授・鈴木智子さん: そうですね、お酒は人類がその歴史とともに育んできた文化でもあります。お酒の文化を未来へつなげるためにも、ポジティブな飲み方は大切です。最近は食事とのマリアージュによって、食もより豊かになります。 また、それぞれのお酒の歴史や作り手の思いといったストーリーは、人々の知的好奇心を刺激し、教養を高めてくれます。お酒と素敵につきあうためには、適正な量をたしなみ、お酒に飲まれないことが大切です。 堤キャスター: ーーこのような啓発活動は、メーカー側にもメリットはありますか? 一橋ビジネススクール教授・鈴木智子さん: 適正な飲酒は、人生のより長い時間、お酒を楽しむことを可能にしてくれます。顧客のLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)という観点から見ても、企業と顧客双方にとって有益だと考えられます。 私たち消費者も、飲酒について知識を得ることで、誰もがスマートな飲み方を楽しめるようになるといいなと思います。 堤キャスター: アルコール度数の低いお酒の種類も増え、自分にあったお酒を楽しみやすくなったと感じています。 度数・量ともに、適正には個人差があるということを念頭に置いて、飲む責任を持ってお酒をたしなみたいですね。 (「Live News α」11月6日放送分より)
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