加藤登紀子さん、知床旅情を作詞作曲の森繁久弥さんと「不思議な縁がある」…同じ年・同じ場所に引き揚げ
<ロケを終えて知床を離れる日、森繁さんは羅臼の人々の前で、前日に作詞作曲した「さらばラウスよ」を共演した女優の草笛光子さんと歌った。それが後の知床旅情となる>
映画で森繁さんはボロボロの服を着て彦市じいさんを演じた。後年、同じ姿でよみがえったのが、はまり役となったミュージカル「屋根の上のバイオリン弾き」の主人公、テヴィエです。ウクライナの地でユダヤ人一家が祖国を追われる悲劇の物語で、「地の涯に生きるもの」と「屋根の上のバイオリン弾き」は森繁さんの人生そのものなんです。
知床旅情と、ラトビアで生まれた「百万本のバラ」は、生まれ故郷を追われた私の人生の歌。私の心は知床の皆さんと握手をしている。また、ここで歌うわ。