JFEエンジ、廃棄物から化学原料抽出。新技術開発で実証機建設
JFEエンジニアリング(社長・福田一美氏)は、廃棄物を高温でガス化し、高品質な合成ガスを取り出す新しいガス化改質技術開発の実証設備建設を千葉市で着手したと発表した。 1日当たり20トンの処理能力を持つ小型実証機を、廃棄物処理を手がける子会社のJ&T環境(社長・長谷場洋之氏)と共同で建設する。建設地は、JFEスチール東日本製鉄所千葉地区(千葉市)構内でJ&Tが運営する千葉リサイクルセンター内。25年度下期に運転を開始し、26年度までに新プロセスによるガス化技術の確立を目指す。 先月31日には現地で起工式を開催。J&Tの長谷場社長、JFEスチールの高岡隆司千葉地区副所長(常務執行役員)、JFEエンジニアリングの薄木徹也常務執行役員らが出席し、工事の安全を祈願した。 新技術は「Cフェニックス・プロセス」と命名し、JFEエンジが長年の運転実績を持つサーモセレクト方式のガス化溶融炉の技術を応用して開発する。取り出した合成ガスは、再生航空燃料「SAF」や水素源として活用できる見込みだ。