「恐怖の4時間」 旅客機で暴走してドアを開けようとした男性の末路
タイ航空の旅客機内で男性乗客が突如暴走し、飛行中の機体ドアを開けようとする前代未聞の事態が発生した。乗務員らの必死の制止により大惨事は免れたものの、航空機の安全管理に新たな課題を投げかけている。 【動画】飛行中の機内のドアを開けようとした男性 ニューヨーク・ポスト紙によると、この事件は12月下旬、台湾発バンコク行きのタイ航空機内で発生。巡航高度に達した時点で、タイ国籍とみられる男性が突然叫び声を上げながら通路を走り回り、機体のドアを開けようと試みた。 目撃者のヤオワラット・プラドゥンチャットは「10年間飛行機を利用してきたが、このような事態は初めて」と証言。乗務員らは必死に男性を制止し、最終的に座席に固定して残りの4時間のフライトを完遂した。 バンコクのスワンナプーム国際空港に到着後、男性は警察に身柄を拘束されたものの、精神疾患の既往歴が判明。台湾の勤務先が精神状態と業務遂行能力の問題で帰国させた経緯も明らかになり、「人道的理由」により釈放された。 空港当局も男性の精神状態を考慮し、法的措置は取らない方針を示した。なお、もし起訴されていた場合、現地法により最長7年の懲役が科される可能性があった。