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オックスフォード英語辞典の出版社「オックスフォード大学出版局」が、毎年恒例の「流行語大賞2023」を発表した。3万2,000票を超える投票と言語の専門家チームによる選考の結果、オックスフォードが選んだ2023年の流行語大賞は...「Rizz（リズ）」。英語圏のSNSを中心に多く見られたこの言葉だが、日本ではあまりピンと来ない人も多いかもしれない。まずは言葉の意味を見ていこう。 【写真】オックスフォード大学出版局が発表した「流行語大賞2023」一覧をチェック

今年注目された“Rizz”とは？

“Rizz”は口語名詞で「スタイル、魅力、ロマンチックな相手や性的な相手を惹きつける力」と定義されている。語源は「カリスマ（charisma）」という言葉の中間部分から取られたものという。また、その使い方は動詞にも発展しており、人々は「人を惹きつける、誘惑する」という意味として「To rizz up」というフレーズを使うことも。 オックスフォード大学出版局によると、この単語の使用は2023年に劇的に増加。6月には、俳優のトム・ホランドがインタビューで「Rizz」について質問された際、「僕にはRizzは全くない、限られたRizzしかない」と答えたときが流行のピークだったという。 2022年の流行語は「ゴブリン・モード（Goblin mode）」で、「社会的規範や期待を拒絶する。堂々と自己中心的で、怠惰で、だらしなく、貪欲である」ことを意味している。このような言葉が去年、多くの人々の共感を呼んだことを考えると、Rizzのような対照的な言葉が今年選ばれるのは興味深い。今年は、SNSを中心に「delulu solulu」「lucky girl syndrome」（強く望めば何でも手に入れることができると信じること...）などの自分をポジティブな方向に向ける言葉が多く見られた。「Rizz」もこのような傾向を思わせる言葉なのではないだろうか。

受賞候補となった言葉

「Rizz」が最終的に受賞したとはいえ、今年もいくつかの新語が生まれ、注目を集めている。惜しくも大賞を逃した言葉は以下の通り。 スウィフティー（Swiftie） 歌手テイラー・スウィフト（Taylor Swift）の熱狂的なファン シチュエーションシップ （Situationship ） 正式または確立されていないと考えられるロマンチックなまたは性的関係 プロンプト（Prompt） 人工知能プログラム、アルゴリズムなどに与えられる命令で、それが生成する内容を決定したり、影響を与えたりするもの ベージュフラッグ （Beige flag） 決して別れる理由になるほど深刻ではないが、「ちょっとおや？っとなる、気になるデート相手やパートナーの行動」。恋愛関係における黄色信号のようなもの ディ・インフルエンス（De-influencing） 人々に特定の商品を買わせないようにすること、または、特にソーシャルメディアを通じて、物質的な商品の消費を減らすように促すこと ヒートドーム（Heat dome） その下に熱い空気の塊を閉じ込め、特定の地理的領域上の永続的な高圧気象システム パラソーシャル（Parasocial） 視聴者、ファン、フォロワーが、有名人や著名人（典型的にはメディアの有名人）に対して感じる、一方的な想像上の関係。フォロワーやファンは、有名人を友人として知っていると感じるようになる。 オックスフォード・ランゲージズのキャスパー・グラースウォール社長はこの流行語大賞についてコメントを述べている。 「ワード・オブ・ザ・イヤーの選考に参加することを楽しんでいる人々を再び見ることができて、とても嬉しく思っています」 さらに「何千人もの人々がこのように言語について討論し、議論する姿は、私たちが自分自身を理解し、私たちを取り巻く世界に何が起きているのかを処理する上で、言語が持つ力を如実に浮き彫りにしています」と続けた。