「すっとした着物姿の秘訣は、地球の重力を感じながら立つこと。」俳優・田中 健さんの着物の時間。
田中さんの着物姿はただ立っているだけなのに、すっとしていて美しい。なにか立ち方に秘訣があるのだろうか? 「地球の重力を体に感じて立つ。重力を受け止める、ということを意識しています。そのためには体のインナーマッスルを鍛えることが大切だと思っています。筋力があれば背骨が正しい位置に保たれて、芯の通った立ち姿になる。 これは着物に限らず洋服でもいえますね。そこにプラスしてほしいのは笑顔です。これを忘れないでほしい。見ているだけで幸せな気持ちになる。だから僕は常に笑顔を心がけています。着物は世界で最も美しく、仕立て直しも可能で受け継ぐこともでき、地球に優しい衣裳ではないでしょうか?」
田中 健 さん たなか・けん 俳優 1951年生まれ。福岡県出身。1972年に「あおい健」の名前で歌手デビュー。その後、俳優に転身。1975年映画『青春の門』で脚光を浴び、同年に放映されたTVドラマ『俺たちの旅』で人気を不動に。3月14日~22日、名古屋「御園座」特別公演『水戸黄門』に出演。TEL.御園座チケットセンター TEL.052・308・8899
撮影・青木和義 ヘア&メイク・野中真紀子(éclat) 着付け・小田桐はるみ 文・大澤はつ江
『クロワッサン』1113号より
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