【広島好き】カープ、ストーブリーグに突入。新外国人選手1人と、FA1人と戦力外3人
九里は今季が3年契約の最終年で、球団からは残留要請もされていましたが、「最初で最後(のチャンス)だと思う。もっと野球がうまくなりたい」と大きな決断に至りました。
今季は初の開幕投手も務めた右腕は、23試合に登板して7勝10敗、防御率3.21。2021年には13勝をマークして自身初タイトルとなる最多勝に輝き、2023年はリーグトップのイニング数を記録するなど、8年連続で100イニング以上登板、5年連続で20試合以上に先発登板しています。
アメリカ人の父は、MLBブレーブス傘下のマイナーリーグで遊撃手としてプレーした経験を持ち、本人もメジャー志向を明らかにしていましたが、国内移籍や宣言残留も含めて、今後の動向が注目されています。
新外国人の加入で、ポジションを争う末包昇大や堂林翔太には危機感が生まれ、林晃汰や二俣翔一、中村奨成、さらに若手の内田湘大や仲田侑仁などが秋季キャンプで鎬を削っています。
逆に先発がひと枠空きそうな投手陣では、来季2年目を迎える常廣羽也斗や高太一の先発テストが紅白戦で行われ、ローテ定着を目指す森翔平や復活を期する遠藤淳志、さらに2022年ドラ1・斉藤優汰などが、その座を虎視眈々と狙っています。
ドラフト後には、将来のエース候補とも期待された小林樹斗、2年前の現役ドラフトで東北楽天から移籍した内間拓馬、育成として打率、OPSなどで高い数字を残しながら3年経過しても支配下登録が勝ち取れなかった前川誠太と、投手2人、野手1人が戦力外通告を受けています。
新外国人獲得とFAで野手が1人増え、投手が1人減ることになりましたが、ここまでの戦力外通告とドラフト指名も踏まえての選手枠で言えば、支配下登録枠70名にはまだ空きが残っています。
新井貴浩監督の言う「痛みを伴う変革」について、編成面ではまだ特別な形は見えていませんが、この先どんな補強があるのか。まだストーブリーグは始まったばかりです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸