3つの指標を提案 専門家会議が会見(全文4)2つの肝を徹底的にやる
明確な指標にならないように見えるが
木野:すいません、ちょっと最後に1つだけ。今のお話だと、そうすると明確に指標は今のところは出せないという、要するに数字として、というお話だと思うんですけれども、そうすると先ほどのお話に戻るんですけど、10万人当たりの累積の新規という数字に関しては、要するに明確に、今0.5という数字ありますけれども、これ、明確にどういう数字だったらどうかということが言えないというふうに理解するしかないんですけど、そういうことでいいんでしょうかね。 脇田:それはどういう理由でそう言えないと思うんですか。 木野:要するに指標がないわけですから、検査数が増えれば当然数が増えて、検査数が減れば下がるという中で、今、検査が十分に整ってるかどうかという指標が明確に示せないのであれば、その結果として出てくる10万人当たりの累積の感染者数というのは当然上下してしまうので、あまり明確な指標にならないように見えるんですけど。 脇田:今、検査をやっているのは受診の目安で、そこは受診をしていただいて相談センターに連絡をして、そこで検査の必要がある方が検査センターに行って検査をされるということと。それで、今、検査の数と、それから陽性率が出ているということになります。 確かに検査数が増えれば陽性者数が一定の数増えるということはあると思います。それも数は一定程度見ていくということになりますね。で、われわれがやっていた基準というのが、3月の上旬・中旬辺りの新規感染者の数であれば、そこはクラスター対策で十分にそこを、対策をやっていけるということでやっているわけで、検査はもちろんわれわれとしても十分にやっていきたいということですね。それが、指標が必ずしも、全部の感染者を把握できてないという、そういう意味ですか、趣旨としては。
検査体制が十分に整っていることが最低条件では?
木野:いや、全部が把握できてないというのではなくて、検査体制が十分に整ってるというのが、この10万人当たり0.5人というのを出す最低条件だと思うんですね。要するに検査が不十分であれば当然この数字は低くなってしまうし、過小評価になるわけなので。 脇田:なので、検査体制が十分になってるかどうかということを示す指標としては、検査の陽性率というものがあると。ただ、その検査の陽性率というのも、検査の数だけにはやはり左右されないわけですね。流行の状況によっても、もちろん陽性率は変わってきますから。 木野:いや、ですので検査件数、検査が十分にできてるという指標がどこにあるのかというのをお伺いしてるんですけど。そのお答えがいただけないので。 尾身:それが今、それが実は、もちろんもうみんな、ここの方は、われわれは全ての感染者をピックアップできることにはなってないですね。感染者を全部。 木野:もちろん。 尾身:その中で実は今、感染者数、WHOが言ってるのは一定程度、さっきの3%から12%の陽性率で、今の段階は、日本は普通に考えて人口の80%が感染してるとは誰も思ってませんよね。ですよね。そういう中で、こういう状況の中で陽性率が3%とか12%の中に入っていれば、検査の体制がまあまあ合理的な部分であるんじゃないかというのがWHOの言ってることなんですね。 そういう意味では今の、われわれの各都道府県の、いわゆるこの状況を見ると、ほとんどの、これ全部いちいち、ゼロのところがありますからあれですけども、枠の中に入っているんで、大きな検査体制の不備があって、こういうものがまったく当てにならないということじゃなくて、さっき言った人口10万単位ということをやる、そういうような根拠が十分あるというのはWHOからのレコメンデーションの中に入ってるということ。