逆境を乗り越え輝いた「ブラックサンダー」、理解されない企業文化からの脱却と市場浸透へのポイント
でも、ありがたいことに1番最初の大きな企画っていうのが、「一目で義理とわかるチョコ」のバレンタインキャンペーンだったので、それで結果が出て、その後は比較的やりやすくなりましたね。
――クリエイターと一緒によいものを作り上げるときの心構えはありますか 基本的に丸投げは絶対にしないようにしています。自分たちがちゃんと大事に守るべきものをちゃんと守る。とはいえクリエイティブな部分は、私はプロじゃないので「こういうクリエイティブを作って」とは極力言わないように、ということを意識しています。絶対に大事にしたいことを前提に、幅はいくらでもいいからこのコンセプトの中でやってくださいっていうポイントを伝え、クリエイターのアイデアを極力邪魔しないようにしたいと思っているんです。クリエイターが全力を発揮してもらえるような状態にすることを、すごく意識しています。 ――クリエイターのクリエイティビティをよい方向に導いて加速させることを考えているんですね そうですね。全部が全部上手くいったものばかりではないですけど、うまくいったものはもうほぼほぼそうですね。
我々は、皆様が思うようなブラックサンダー像を捉えることができていると思っていますから、ブラックサンダーらしい企画とか、商品、そういうものを出していくっていうのは、間違いなくできます。ただ、商品だったらお客様の欲しいもの、企画だったらヒットするようなもの、話題になるようなものになるとは限りません。「ヒットするもの」と「ブランドらしいもの」をうまく繋げることが1番難しいと思います。
――マクドナルドをはじめ、頻繁にヒットプロモーションを生み出す企業から感じるものはありますか マクドナルドさんの打率、すごく高いですよね。あと、全くの0から生み出しているのではなく、これを組み合わせたら、ちゃんとお客さんに届くよね、響くよねってことをやられているなって思います。うまくいったパターンをいかに取り込んで形にするかっていうのは、普段から意識しています。人間の 心というか考え方というか、人間がいいなって思うものって、そんなに昔から大きく変化しているわけではないですよね。 多くの人がいいなと思うものを自分たちなりの形にカスタマイズして提供するっていうのが、ヒットするものを着実に作る、お客様に響くものを作る上では、すごく大事な考え方なんだろうと思います。 ――ありがとうございました。 ◇ ◇ ◇