新米出回っても高いまま コメ価格、11月は6割上昇 農水省は静観
夏場の品薄を機に高騰した米価の高止まりが続いている。20日発表された11月のコメの小売りと業者間取引の価格は10月からさらに値上がりし、前年に比べて6割も上昇した。「新米が出回れば価格が落ち着く」という農林水産省の見立てが外れた形だが、具体的な対応をとろうとはしていない。 総務省が同日公表した11月の消費者物価指数(2020年=100)で、米類は前年同月より64%高い162.9となり、比較できる1970年以降で最高だった10月をさらに上回った。農水省が同日公表した11月の業者間における各銘柄の平均取引価格(玄米60キログラム)も、前年同月より57%高い2万3961円だった。 コメの価格はコロナ下で低迷が続いてきた。急上昇に転じたのは今年の夏で、南海トラフ地震臨時情報による買いだめで店頭からコメが消える事態が起きた。
朝日新聞社