元ジャンポケ斎藤、明日は我が身…「性的同意がムズい」世の中で“勘違い男”にならないためには
つまり結局のところ「ロケバスの中」で起きたことの真相は、斉藤容疑者と被害女性という当事者2人しかわからない。第三者があれやこれやと言ったところで、所詮は「藪の中」なのだ。 ● ジャンポケ斉藤、明日は我が身 さて、こういうシビアな現実を聞くと、「オレもいつジャンポケ斉藤みたいになるかわからないな」と背筋が冷たくなっている、男性諸氏も多いのではないか。 女性と密室で2人っきりになって、なんとなくそんなムードになってきたので、見つめ合って体に触れてみたところ特に嫌がるわけでもなく、相手もそういう行為を返してきたので、性交渉に及んだ。しかし後日、その女性が急に性的暴行を受けたと警察に被害を訴える。「一方的な行為ではなかった」と反論をしても、物証も目撃者もないこともあって結局、書類送検されて会社もクビ――。 そんな恐ろしいシナリオが頭によぎって、これまで関係をもった女性たちと「性的同意」がちゃんとあったか、おそるおそるふり返っている男性もいるはずだ。
特にビビっているのは、昭和生まれの「おじさん」だろう。この世代は自分が「セーフ」だと思ってやってきたことが、令和の感覚ではシンプルに「レイプ」、罪状としては「不同意性行罪」ということも少なくない。 例えば、昔のトレンディドラマでは、同僚や友人どうしで酒を飲んで記憶を失い、朝ベッドで目が覚めると隣にはその女性が裸で寝ている、なんてシーンがよく登場したものだ。「サラリーマンのバイブル」と言われた「課長 島耕作」にも似たストーリーがあった。 リアルにそのような経験をしたことのある人は「若気の至りだけど、いい思い出か」なんて遠い目をしているかもしれないが、令和の時代、それは「性犯罪者の開き直り」と取られてしまう。 令和5年(2023年)7月に改正された刑法第177条の「不同意性交等罪」の中には、この罪が成立する要件として「アルコールもしくは薬物を摂取させること、またはそれらの影響があること」とある。今の時代なら島耕作も不同意性交罪で初芝電器をクビになっていた。