[MOM5007]上田西DF東風谷崇太(3年)_PK献上取り返す先制弾&2度の決定機ブロック
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ Sponsored by アディダス ジャパン] [1.2 選手権3回戦 矢板中央0-2上田西 フクアリ] いきなりの大ピンチだった。上田西高(長野)のDF東風谷崇太(3年)は開始2分のところでエリア内でFW堀内凰希(3年)を倒してしまい、PKを与えてしまう。しかしMF渡部嶺斗(3年)が蹴ったPKをGK牧野長太朗(3年)が止めて先制点は許さなかった。 すると前半11分だった。ロングスローの跳ね返りからFW松本翔琉(3年)とDF和泉亮哉(3年)で右サイドから強引な突破を仕掛ける。エリア内に入ったところで和泉が放ったシュートはGK藤間広希(3年)に止められたが、こぼれ球を東風谷が押し込んで歓喜の瞬間を作った。 PKを与えたミスをこれ以上ない形で取り返した先制弾。東風谷は「自分が取り返すという気持ちでした。みんなから『大丈夫』『前を向け』とプラスの声をかけてもらっていた。自分だけじゃないんだなと痛感したし、いいチームだなと思いました」。 さらに東風谷は、2度のゴールカバーで失点を防ぐ場面もあった。「本当に本能じゃないですけど、シュートモーションも見えていた。守れたらチームの士気も上がるし、1点ものだったと思うので、チームの勝利に貢献できたかなと思います」。好守の大活躍に充実感をにじませた。 ギリギリの状態での出場となっている。東風谷は12月28日の練習中に右足首を負傷。初戦となった2回戦の徳島市立戦は、痛み止めの注射を打って出場していたという。この日は痛み止めの薬を飲んだだけだったというが、「そこも売りだと思っているので」と気合で乗り切る考えを明かす。 難敵を下した上田西だが、準々決勝の相手は流通経済大柏高に決定。しかしここまで来れば、どこが来ても強敵ばかりだということは分かっている。「自分たちは雑草魂でやるしかない。チャレンジャー精神で一戦一戦、周りの評価や予想をひっくり返したいと思います」。小学生の時にテレビでベスト4を戦う先輩たちをみて憧れた世代が、今度は自分たちが憧れを持たせる戦いをみせる。