米地区連銀報告:経済はわずかに拡大-物価は総じて緩慢な伸び
(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)が17日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)は、米経済が7-9月(第3四半期)に向けてわずかなペースで拡大したと指摘した。ただ活動の横ばいや低下を報告した地区も一部で見られた。
雇用もわずかな伸びにとどまった。離職率は低下し、いくつかの地区の調査先では採用する人員をより厳選し、空きポジション全てを補充することはないと予想している。
今回のベージュブックは、12地区連銀が7月8日までに集めた情報を基に、リッチモンド連銀がまとめた。
今回のベージュブックでは経済活動について横ばい、ないし低下と報告したのが5地区あり、前回報告から3地区増えた。先行きに関しては、企業は減速が続くと予想している。
ベージュブックは「経済の先行きについては、今後6カ月において成長減速が見込まれる。選挙や国内政策、地政学的な対立、インフレを巡る不確実性がその理由だ」と記した。
賃金は大半の地区で緩慢ないし緩やかなペースで増加。一方で物価は総じて緩慢な伸びとなった。個人消費はほぼ変わらず、あるいは横ばい。
ほぼ全ての地区が「小売店の値下げや、価格に敏感な消費者が購入を必需品に絞る、品質を下げる、購入数を減らす、セール品を求めて物色するといった状況に言及した」とベージュブックは指摘した。
原題:Fed’s Beige Book Shows Slight Economic Growth, Cooling Inflation(抜粋)
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Steve Matthews