パリ五輪 ボクサー性別疑惑 IOC「差別なくスポーツする権利ある」/台湾
(台北中央社)パリ五輪に出場のボクシング女子選手2人に性別詐称疑惑が持ち上がっている問題。国際オリンピック委員会(IOC)は1日、「全ての人には差別なくスポーツをする権利がある」とする声明を発表した。 疑惑をかけられているのは、昨年の杭州アジア大会金メダリスト林郁婷(台湾)とイマネ・ケリフ(アルジェリア)。同年には国際ボクシング協会(IBA)が主催する世界選手権を性別テストで失格となった。 声明はIOCとパリ2024ボクシング部門(PBU)が共同で発表。今大会でボクシングに出場する全ての選手は出場資格とエントリー規則に従い、PBUが定める医学的規則にも適合していると説明した。 また疑惑をかけられた選手は、IBAの突然の恣意(しい)的な決定の被害者だと指摘。選手2人が受けている誹謗(ひぼう)中傷に悲しみを覚えているとした。 林は2日に初戦を迎える。教育部(教育省)体育署の鄭世忠(ていせいちゅう)署長は7月31日、出場資格に問題はないとの認識を示した他、行政院(内閣)の陳世凱(ちんせいがい)報道官も1日、林の性別について疑う余地はないとコメントしている。 (黄巧雯/編集:齊藤啓介)