伝統の子踊り 観衆を魅了 東西の八幡神社で秋祭り、和歌山県みなべ町岩代地域
和歌山県みなべ町の東岩代八幡神社(丸山博士宮司)と西岩代八幡神社(亀井隆行宮司)で13日、秋祭りが営まれた。爽やかな秋晴れの下、子踊りや獅子舞が奉納され、笛や太鼓の祭りばやしが境内に響き渡った。 【御渡り、獅子舞 華やか 須賀神社の秋祭り、和歌山県みなべ町の記事はこちら】 両神社にはそれぞれ、県無形民俗文化財の「東岩代の子踊り」「西岩代の子踊り」があり、幼児から小学6年生までが一生懸命に稽古した踊りを披露し、観客を魅了した。 子踊りは江戸中期に上方で流行した歌舞伎舞踊の影響を受けているとされる。地元青年らの歌や太鼓の演奏に合わせて、子どもたちが採り物や扇などを手に、境内の回舞台(長床)で踊った。 西岩代の子踊りは、伏山・向山、西中村、戸仲の地区ごとに、東岩代の子踊りは浜地区のみが披露した。 西岩代の殿畑結士君(小学4年)は「小さい頃から踊りに参加している。本番は楽しかったし、来年も参加したい」、東岩代の森口結衣子さん(小学6年)は「とても緊張した。練習も大変だったけど楽しんでできた」と話した。 西岩代八幡神社総代長の森下博司さん(70)は「晴天で、神事も滞りなく盛大に開催することができた。子どもたちも元気に踊ってくれて良かった」、東岩代八幡神社の丸山宮司(51)は「祭りに参加する人が少なくなり、今まで通りできないこともあるが、できる限り踊りや祭り自体を続けていきたい」と振り返った。
紀伊民報