ブータンの「マインドフルネス都市」、建設資金調達に着手
Gopal Sharma YP Rajesh [カトマンズ 11日 ロイター] - ブータンで11日、政府が建設を計画している伝統と自然、現代の生活を融合させた「ゲレフー・マインドフルネス・シティー(GMC)」の資金調達に向けた取り組みが始まった。 マインドフルネスとは、雑念やストレスを払い、目の前の事象に集中することで心の安定を保つことを指す。 GMCは国内の他の地域とは別の法規制を適用するインド国境沿いの特別行政区で、温室効果ガス排出量削減のため徒歩や自転車による移動を推進するほか、瞑想やリラクゼーション用の緑地を整備し、マインドフルネスに基づいた教育や医療福祉センター、エコツーリズムなどを導入する。 目指すのは投資の呼び込みと雇用創出など。同国はいわゆる「国民総幸福量(GNH)」という指標に基づいて一時「世界有数の幸せな国」として有名になったが、一方で観光などに頼る経済はコロナ禍による世界的な移動制限が打撃となり、低迷している。 政府傘下のゲレフー投資開発公社は11日、国際空港などの主要インフラ建設費用を賄う目的で、在外ブータン人からの定期預金受け付けを始めた。 GMCのウェブサイトによると、1億ドルの資金調達に向けて10年債の募集手続きも行っているもようだ。