走れ「あらとんとん号」 買い物困窮者支援へ、住民有志が移動販売 奄美大島瀬戸内町
■「支え合い」商売
介護施設とも提携している。地域の高齢者を支える小規模多機能型居宅介護支援事業所「ルリカケス」は、施設で提供する料理の食材の調達を「あらとんとん号」に依頼し購入している。 同施設はこれまで古仁屋から出勤する職員に食材の調達を頼んできたが、それを「あらとんとん号」が担ってくれる。管理者の静島良樹さんは「職員の負担が減り大変助かる」と話す。 価格は古仁屋で買うより割高にはなる。しかし静島さんは「来てくれないと困る住民は多い。われわれも地域の方々にお世話になって設立した。地元の『あらとんとん号』を応援したい」と支え合う。 課題は仕入れた食品が売れ残る食品ロスや価格設定だという。昌谷正明さんは「仕入れに工夫も必要になるかもしれない。できる限りで地域のために頑張りたい」と話している。 (柿美奈)