エルメスの2024年春夏が公開へ──GQエディターのベストバイ
「エルメス」の2024年春夏の展示会が開催。GQエディターがチェックしたお気に入りはどれ? 【写真を見る】それぞれのプライスとディテールをチェック!
センスの小物でスタイルをアップデート
エルメスの2024年春夏展示会が開催。これまでメンズ、ウィメンズを分けて展示していたが、今季は同じ空間にディスプレイされていたのが印象的だった。バッグから小物まで注目の新作を紹介する。 ■ボリードの新作を旅の相棒に 機能性のみならず、丸みを帯びた優美な曲線とスリークな佇まいが魅力の「ボリード」は、ジェンダーを問わず永遠の憧れ的存在の一つだろう。サイズや素材のバリエーションが豊富に揃う中、今シーズン登場した新作の特徴は、縦長のフォルム。定番の横長に比べ、よりフォーマル感が増した印象だ。ビッグサイズなので、1~2泊の旅行に最適。もともと車での長旅をする時代が来ることを予感して1923年に誕生した「ボリード」。100年という歴史を経て進化し続けるアイコニックな逸品を、ぜひ旅の相棒にしたい。(橋田真木、スタイル & フィーチャーズ ディレクター) ■さりげない巻き方も真似したい! 2024年開催のパリ五輪に向けて、エルメスもスポーツモードに突入。伝統的な競技をテーマにした新作をラインナップした。今回の展示会で目を引いたのが、定番の「ロザンジュ」だ。フランス語でひし型を意味する言葉を由来とするスカーフには、ボール、ラケット、サドル、シャトルコックなどスポーツ用品をデザインに取り入れた。ディスプレイされていた「ロザンジュ」は、写真の通りに巻き方が絶妙。首元のアクセントとしてよく映える。これは真似したい。カシミア70%、シルク30%。サイズは75×200cm。(神谷 晃、ライフスタイル・エディター) ■定番がより軽くなった チャンキーソールのスニーカーのヒットやダブルソール、トリプルソールが浸透し、ソール厚が3cm以上はないと物足りない。いや、5cmか……。エルメスのエレガントな佇まいと自分の志向が合致したフットウェアを展示会で見つけた。《ケリー》バックルが目を引く、エルメス定番のスリッポンの「イコン」。この春夏でソールがボリュームアップし、さらに軽量に進化している。ラウンドトウで、着回しやすいのもいい。個人的にはボンテージパンツと合わせたいところ。(岩田、シニア・ライフスタイル・エディター/デジタルエディター) ■小剣の裏面を見て、ニンマリ スカーフに続いて、ネクタイもスポーツがテーマ。ボールスポーツへのオマージュを表現した織地ネクタイは、6種類をラインナップする。それぞれが異なるドット柄を採用しているものの、その違いは微細。しかも、小剣の裏面でどのスポーツか確認できるという完全な自己満足アイテムだ。上写真は、左から、ベースボール、フットボール、ゴルフ。小剣にサッカーゴールが刺繍されたフットボールが気分だ。シルク100%。(神谷 晃、ライフスタイル・エディター) ■ショルダーバッグ 《ケリーマルチポケット》 ミニサイズながらマルチに使えるクールなバッグケリー・クラスプが配されているだけで、気分が上がる。しかも3つも! かなりの極小サイズながら、コンパクトウォレットやカードケース、リップ、ミラーといった必要最低限のアイテムがしっかりと収納できる「ケリーマルチポケット」バッグ。ハードなレザーとマチのあるスクエア型、そして色は黒と、シックな要素がたっぷりとデザインに落とし込まれているところも気に入ったポイント。ちなみにストラップは取り外せるだけでなく、縦にも横にも付け替えが可能なため、気分次第で表情を変えられる。(橋田真木、スタイル & フィーチャーズ ディレクター) ■一点豪華主義のプリントキャップ エルメスの展示会では毎シーズン、ユーモアにあふれた小物に心が躍る。2024年春夏シーズンでは、華やかなプリントのベースボールキャップが気になった。エルメスならではの高い技術によって描かれたプリントのキャップは、本物!?って思ってしまうような、キッチュな雰囲気が漂っている感じがクールでさすがはエルメス。シンプルなコーディネートのアクセントとして最高のアイテムだ。(高杉賢太郎、シニア・ファッション・エディター)
まとめ・GQ JAPAN編集部