「今年は上半期で4回食べました」“ラーメン年2回”ルールをやめた冨永愛が考える“自由”な人生
コンプレックスは昔ほど脅威ではなくなった
――冨永さんでもコンプレックスを感じる瞬間などあるのですか? ありますよ。私、「コンプレックスもってない人代表」みたいに思われがちなんですけど(笑)、決してそんなことはなく。子どもの頃なんて、コンプレックスの塊でしたから。 でも、コンプレックスのない人なんて、いないんじゃないでしょうか。みんなそれなりにコンプレックスを抱えて生きているでしょう? それに、きっとコンプレックスって、人生を終えるまでつきまとうものなんじゃないかとも思っています。 今でもコンプレックスはありますが、昔ほど脅威ではなくなりました。 ――コンプレックスを克服されたということですか? 克服したというよりも、仕事や人生が評価されたことが自信となって積み重なり、コンプレックスが薄まってきた、ということなんだと思います。 外見は変わらなくても、仕事や生き方で自信をもつことができれば、コンプレックスは気にならなくなります。 そういう意味で、歳を取るって結構いいものだな、と私は思っています。 本を書くことについては、正直、「人生の総集編」みたいなのを書くなんてエラそうだし、生意気なので、私なんかが書いていいのだろうかと、ギリギリまでお受けするかどうか悩みましたが、私が過去をふりかえって書くことで、コンプレックスに悩む方や人生に迷う誰かへのヒントになることが何か少しでもあればいいなと思い、お受けしました。 ――本書では、ジェンダー不平等の話や、女性のキャリア形成についての考えも書かれています。これも、冨永さんがロールモデルとして発信することで、悩める方にエールを送りたいという思いからなのでしょうか。 そんな大それたことは考えていないです。どちらかというと、普段から私が「これっておかしいよね」「なんでこんな不平等が当然だと思われているんだろう」と思っていることを書いただけです。 それに、私はジェンダー問題の専門家でも、女性活躍推進の有識者でもないので、私の書いたことが正解で、こうでなければならないということを言いたかったわけでもありません。 ただ、私が書くことで、読んでくださる方が「そうか、おかしいと思っていいんだ」と気づくきっかけになってもらえたらいいなという思いで書きました。