入社して4年目ですが、最近入社した「同い年」の社員のほうが私より給料が高いそうです。勤続年数は関係ないのでしょうか?
勤続年数が長いのになかなか昇給しないときや、あとから入社した社員の方が給料を多くもらっていると、「なぜ自分より多いのか」と疑問に思う方もいるでしょう。給料は勤続年数以外の要素も考慮して決められるため、場合によってはあとから入社した社員の方が高い可能性は十分にあり得ます。 今回は、勤続年数別の平均年収と、あとから入社した社員の給料が高い理由などについてご紹介します。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
勤続年数別平均給与
まずは、勤続年数別の平均給与を見ていきましょう。国税庁長官官房企画課の「令和5年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-」によると、勤続年数別の平均年収は以下の通りです。 ●1~4年:339万円 ●5~9年:398年 ●10~14年:454万円 ●15~19年:533万円 ●20~24年:587万円 ●25~29年:667万円 ●30~34年:723万円 勤続年数が上がるにつれ、平均給与も上昇していることが分かります。基本的には、給料は長く働くほど上がりやすいといえるでしょう。しかし、状況によっては自身よりあとに入社した社員の方が給料が高いケースもあるようです。
あとから入社した社員の方が給料が高い理由
給料の決定には勤続年数以外の要素も深くかかわってきます。例えば、あとからきた社員が経験豊富でスキルも多い場合、その社員の方が年収も高くなる可能性があるでしょう。 さらに、社会全体で平均給与が上がったことにより、直近で入社した社員の方が高くなるケースもあります。時給の最低賃金で見てみると、令和2年度時点で東京都は1013円でしたが、令和6年度になると1163円です。4年間で、時給は150円上がっています。こうした賃金の上昇に伴い、あとから入社した社員はもともとの初任給が高くなっていると考えられるでしょう。 なお、会社によっては定期昇給の項目に成果を条件としているケースがあります。この場合、勤続年数が長くても、自身で成果をあげられていなければ定期昇給はされないでしょう。 勤続年数に対して昇給額が少ないと感じるときは、就業規則で昇給条件を確認しておきましょう。就業規則には賃金の昇給や計算方法の記載が必須なので、必ず記載されています。読んでも基準が分からないときは、上司や担当部署へ聞きましょう。