運航が再開した中国・杭州線の搭乗客＝7月上旬、牧之原市の静岡空港

　静岡県と富士山静岡空港株式会社が21日に発表した7月の空港利用状況によると、搭乗者数は5万4027人（前年同月比19・4％増）で、2024年度初めて5万人を超えた。国際線が好調で、昨年10月に週3便運航から毎日運航になったソウル線の搭乗者数は9448人となり、新型コロナウイルス禍前を含めて7月として過去最高を記録した。 　国際線の搭乗者数は前年同月から1万945人増の1万5169人。上海線は搭乗者数4026人、搭乗率71・7％で、昨年9月の運航再開以降で最高となった。7月に4年5カ月ぶりに再開した杭州線の搭乗者数は1594人だった。中国の2路線はほとんどがインバウンド（訪日客）だったが、ソウル線は4割がアウトバウンド（日本からの海外旅行客）という。 　県空港振興課の担当者は「インバウンド、特にソウル線が好調だった。中国の2路線を含めて国際線が前年より増便し、夏休みもあって利用客の増加につながった」と利用増の要因を分析した。 　一方、国内線の搭乗者数合計は3万8858人で、前年同月より2173人減少した。前年は新型コロナの5類移行直後で旅行需要が高かったことや、2671人が搭乗した熊本線の運航が今年はなかったことなどが要因とみられる。 　北海道、沖縄の路線は好調で、7月に通年運航を開始したANAの新千歳線と沖縄線は7月の最高となった。FDAも合わせた新千歳線の搭乗者数は9631人（搭乗率62・4％）、沖縄線は6607人（同64・2％）。このほかの搭乗者数は丘珠4494人（同86・3％）、福岡1万1754人（同63・2％）、鹿児島3200人（同61・4％）、出雲2575人（同54・4％）だった。