「飾らない自分でいたい」若月佑美がアイドル時代から培った“セルフプロデュース力”
アイドル卒業後、俳優業やモデルなどマルチに活動し、“イケメンすぎるハンサム女子”として話題の若月佑美さん。完全セルフプロデュースのカレンダーの制作に挑戦した若月さんが目指しているものとは? カレンダー未掲載カットも『@BAILA』限定で特別に公開! イケメンすぎる!若月佑美フォトギャラリー 【若月佑美】 2011年から乃木坂46で1期生として活動し、2018年11月にグループを卒業。その後は女優・モデルとして活動の場を移し、ドラマや映画で活躍中。自身初のカレンダー『YUMI WAKATSUKI 2025CALENDAR』を発売。 ◆他人の“強み”に気づくのが得意 ――メイクを研究してなりたい自分を作り上げることと、今回セルフプロデュースのカレンダーに挑戦したことは地続きな気がしますね。 今回のカレンダーは私のわがまま全開で作らせてもらいました。写真で持っている、花の種類や衣装、ロケ地、ポーズ、構図にいたるまでほぼすべてこちらで指定させていただきました。 Instagramなどでも色々リサーチして、シチュエーションに頼らない写真でいきたいと決めました。豪華な洋館や海外で撮れば、それだけで素敵な写真になると思うのですが、そうじゃないほうが私らしいのかなって。 1月はこんな感じ、2月はこれ、みたいな感じでスタッフの方々と共有できるように表にまとめてイメージを提案しました。 ――すごい! 編集者のようですね。 素晴らしいスタッフの皆さんのおかげで実現しました。メイクをしてくれた岡田知子さんも「若様を本当のイケメンにしたいの」って言ってくださって。あごを少し四角く見せて、首を太くみせるのが男性っぽくみせるポイントだそうです。 メンズスタイルで撮影したものと、女性らしい衣装やメイクをしたものがどちらも楽しめるカレンダーなので、昔から応援してくださっている方にも喜んでもらえると思います。危なげな男の子に扮したり、大きなぬいぐるみを持ってガーリーな雰囲気を出してみたり、やりたい放題の内容になっています(笑)。 ――セルフプロデュースという仕事は今後も続けていきたいですか? モデルや俳優という仕事は誰かになり切ることが大前提なので、自分を全面に出すということが仕事上では減ってきています。でも、アイディアはたくさんあるので、今後もやっていきたいですね。 あと、ほかの人のプロデュースにも挑戦してみたい! 私、他人の強みに気づくのが得意なんです。「ここが魅力だからここをもっとこうしたらいいのに!」ってすぐ思いついちゃうタイプで。アイドル時代も、自分以外のメンバーの魅力について語る取材をよく受けてました。もし機会があれば、若い方の未来を手伝う仕事をしてみたいですね。 ◆いちばん好きな言葉は「円滑」 ――様々な仕事に挑戦していく中で、大事にしていることはありますか? たとえば、スタッフの方に「ここはどうします?」って意見を求められたときに、きちんと返せる人間ではありたいと常々意識しています。カレンダーの制作時も「デザインのイメージはあります?」って聞かれたときに「写真の右側に文字を入れたいです」「文字のフォントはこんなのを想定しています」って返せるようにしていました。 私のいちばん好きな言葉は「円滑」なんです。円滑に物事を進めるためにはどうすればいいのかって人生でずっと考えていて。常に数歩先を考えるようにしています。 あと仕事でもプライベートでも、誰かのためになりたいって気持ちがとても強いんです。たとえば私が3年かけて悩んでやっと解決したことを誰にも共有しなかったら、ほかの人も同じようにその悩みを解決するのに3年費やしてしまうかもしれないけど、私が解決法を提示したら、一瞬で解決する方もいるはず。 自分が持っていることなんて微々たるものかもしれないけれど、それで気持ちがラクになる人が一人でもいるならば、どんどんシェアしていきたいですね。お礼を言われることもモチベーションにつながりますし。 最近は「誰かの役に立ちたい」「周りの人に還元したい」という気持ちが一層高まっていて、自分が試してみてよかったことなどをお伝えする限定イベントなども開催しています。 ――伝えたり、共有したりするうえで気をつけていることはありますか。 コミュニケーションでも大切にしているのは「円滑」かどうか。後輩であろうと上から目線で「こうしたほうがいいよ」とは、言わないようにしています。 相手のいいところを8個以上お伝えしたうえで、最後に直して欲しいところを2個伝えるみたいな。「これだけ直してくれたらほぼ完璧!」とダメなところがメインじゃない伝え方のほうが私の意見も聞いてもらえやすくなる気がします。 ――素晴らしいですね。若月さんこそ完璧な人のように感じます。 まったくそんなことはないですよ! こんなに円滑に進められるように下準備しているのに、なんで円滑にいかないんだと自分にイライラすることもありますし(笑)。プライベートはダメダメで、電車の切符なんかも、すぐ失くしちゃう。 ――イライラのような、負の感情にもっていかれそうになったら、どう対処していますか? まぁ、いっか!って思うようにしています。アイドル時代は選抜チームに選ばれるかどうかで一喜一憂していて、選ばれなかった時は「私の何がいけなかったんだろう……」と考えて、どんどん負のループに入ってしまうことも多かったので。負の感情に支配されないためには、「まぁ、いっか!」と、理由を考えないようにするのが一番だと気づきました。 自分を傷つけるのはもちろん、他人にぶつけるのもよくないですから。あれこれ考えるより、自分の心の健康が最優先だということはアイドル時代に学びました。 ――BAILAの読者は、若月さんと同世代です。「自分らしさって何だろう」と悩んでいる読者に、メッセージをお願いします。 あえて自分らしさなんて見つけなくていいと思います! たとえば、イエベやブルベだけでメイクの幅を狭めてしまうのも勿体ないですし。私も仕事のときと、家族とのんびり過ごしているときではまるで違う人間です。どんな顔をしているときも自分だと割り切るのがおすすめです。
『YUMI WAKATSUKI 2025CALENDAR』
2024年12月13日発売 ¥3000(税込) 仕様:両面印刷13枚組、紙製パッケージ入り簡易スタンド付き サイズ:A5サイズ 撮影/鈴木ゴータ ヘア&メイク/岡田知子 スタイリング/大友洸介 取材・文/高田真莉絵 構成/渋谷香菜子