ガラスのすし作り人気 SNSで話題、富山ガラス工房に県外から続々
マグロにブリ、タコ-。富山市古沢の富山ガラス工房で、本物そっくりのガラス製のすしを制作する期間限定の体験が人気を集めている。初日の今月6日から25日までに253人が参加し、その大半が県外から訪れた。作品の愛らしさがSNS(交流サイト)で話題となり、制作体験のためだけに富山を訪れる人も多いという。既に最終日の10月31日まで予約が埋まっており、同工房は延長も検討している。 制作体験は、県が進めるブランド戦略「寿司(すし)といえば、富山」を後押ししようと初めて企画した。富山市観光協会などがX(旧ツイッター)で取り上げ、最高で11万を超える「いいね」が寄せられた。 神奈川県の大学生、向井美音(みお)さん(21)と伊藤来晏(りあん)さん(22)もXを見て申し込んだ。「どれにしようかな」。富山ガラス工房で、10種類のすしのネタを前に頭を悩ませること数分、エビやウニなど3種類ずつを選んだ。1人につき、指導スタッフが2人付き添い、体験が始まった。
ネタとシャリは別々に制作。ネタは、棒に巻き付けた溶けたガラスに、オレンジ色や赤色のガラスの粉をつけたり、ナイフで切れ目を入れたりして作った。シャリはガラスの粒を溶かして米粒を再現。最後にネタとシャリを熱してくっつけて完成させた。向井さんは「楽しかった。Xで見た通りのかわいい見た目になった」と笑顔で話した。 同工房によると、一時は予約の電話が鳴りやまないほどだったという。現在も延長を望む声が多く寄せられ、担当者は「本年度中か来年度になるかは分からないが、受け付けの再開を前向きに検討している」とうれしい悲鳴を上げる。人気があるネタの統計も取っており、ラインアップの一部変更も考えている。