広瀬すず×木戸大聖×岡田将生『ゆきてかへらぬ』主題歌はキタニタツヤ。本予告編&本ビジュアル公開
根岸吉太郎監督の映画『ゆきてかへらぬ』の本予告編、本ビジュアル、主題歌情報が公開された。 【画像】『ゆきてかへらぬ』本予告編 2月21日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開される同作は、大正時代を舞台に実在した男女3人の愛と青春を描いた作品。駆け出しの女優・長谷川泰子役を広瀬すず、中原中也役を木戸大聖、小林秀雄役を岡田将生が演じる。脚本は『ツィゴイネルワイゼン』や『セーラー服と機関銃』の田中陽造が40年以上前に執筆したもの。配給はキノフィルムズ。 主題歌はキタニタツヤが同作のために書き下ろした新曲“ユーモア”。中原中也の文学に陶酔していたというキタニが愛とリスペクトをこめて制作した楽曲だという。 主題歌を聴いた広瀬は「主題歌が始まった瞬間は映画の余韻が残りつつ、後半は違う世界観でちょっと面白いバランス感の楽曲で素敵だなと思いました」、木戸は「3人のキャラクターのどの人を歌詞の主人公においたとしても当てはまるような、すごく切なさもあり、ずっと聴いていられる、何回もリピートして聴いていられるような素敵な曲でした」、岡田は「心地よいリズムで歌詞もすっと入ってきますし、改めて歌詞を見て聴くのと、また理解を深めてからこの曲を聴くのでは(印象が)変わるので、聞くときは歌詞を読んでみてから聞いてもらったら嬉しいなと思います」とコメント。 主題歌を使用した予告編には、泰子が「惚れたら、女は身体ごと惚れるのよ」と中也と小林を翻弄する様子や、「俺とお前は、離れたら壊れちゃうんだよ」と泰子に訴える中也、「君という女は、本当においしそうだ」と語る小林、執筆と格闘する中也に対し「全生活を上げて恋をする人もいるわ!」と叫ぶ泰子、迫りくる電車を前に立ち尽くす中也の姿が映し出されている。 本ビジュアルは「純情なのか 純愛なのか 3つの愛の、行き着くそこ」というキャッチコピーとともに泰子、中也、小林がダンスフロアに佇む様子を捉えたもの。 ムビチケの販売は12月13日からスタート。 【キタニタツヤのコメント】 詩を書くということは、意味なくただそこにあるだけの現実をあえてユーモラスに捉えて解釈し、言葉というフォーマットで出力しなおす営みだと思っています。単に「面白おかしく」という意味ではなく、ありていでない眼差しを向けることによって現実に隙を見出す、何らかの安らぎの余地を加えるという意味でのユーモア。 加えて、人は永遠ではあり得ないのに反して言葉は永遠になり得ます。残された言葉は他者の心を撫で続ける。現代に生きる私はそういうふうに中原中也の詩に触れてきましたし、泰子もそうだったのかもしれません。 「ゆきてかへらぬ」ラストシーンでの泰子と小林にとって中也の詩はどう響いていたんだろう。また劇場を後にする私たちにとって「ゆきてかへらぬ」という映画そのものはどう響いていくのだろう。そうしたことを考えながら歌を作りました。
CINRA編集部