“1玉3000円の高級桃” 選りすぐりの桃をPRして農家に還元 愛知・豊田市
愛知県豊田市で1玉3000円の高級桃が出荷されました。品質の高さゆえの価格設定ですが、その背景には、農家に降りかかる厳しい状況を打破するための狙いもあるようです。
糖度13度以上の甘~い高級桃! 通常価格の8倍に設定した理由は?
7月15日朝、JAあいち豊田選果場では、旬を迎えた桃の選別作業が行われていました。5キロあたり約6000円で販売されるということですが、中には普通の桃とは味も見た目も違う“特別な桃”もあるようです。
その“特別な桃”とは、糖度13度以上で見た目も完璧な最高品質の黄桃。お値段は、なんと2箱10万円! 1玉あたり約3000円、通常価格の約8倍です。(※豊田市産の木材を使用した高級化粧箱の代金も含む) 農家によると、マンゴーのような味わいだということで、同じ品種の桃を特別に試食させてもらうと、その甘さにビックリ! 口に入れると香りと甘さがふわっと広がり、みずみずしくて舌触りも滑らかでした。
この黄桃は、他の桃に比べると出荷が少ない高級品ということもありますが、通常の8倍もの価格に設定した背景には、こんな事情もあるようです。 桃農家 永田豊明さん: 「7月の上旬に、すごく暑い日があったんですけど、そのおかげで実の生育がおかしくなって、例年よりも一回りくらい小さい玉になっています」
異常気象や資材高騰など、農家にとって厳しい状況が続く中、選りすぐりの桃をPRし、農家の所得向上を目指そうという狙いです。 JAあいち豊田 前田真美さん: 「知る人ぞ知る、幻の桃かなと思っています。世界情勢などもあるので、しっかりとこの桃を高く売っていく、そして農家さんに還元していくのが大きな使命だと思っています」
ホテルで毎晩食べる人も 高級でも外国人から人気が集まる日本の桃
こうした高品質な桃をめぐり、ジェイアール名古屋タカシマヤの青果店「八百一」では、今までに見られなかった現象が起きているようです。 八百一 村瀬雅さん: 「(多いときで)朝一に桃の化粧箱を8ケース(40個)くらい買われた。最近だと外国人の方も結構多いですね」