「ここは世田谷区!」と形容されるソウル・延禧洞。そこには納得のカフェやショップが…
歩きたいのは、ベタな観光地なんかじゃない。落ち着いた街の風情が、豊かな旅の記憶として残る、大人の散歩道へご案内。 【写真を見る】食べておいしい&買って楽しい、韓国ソウルの市場の歩き方。
レンガ造りの邸宅が連なる静かな路地裏へ。●延禧洞 연희동 ヨニドン
案内人 《 イ・ミンギョン / ジャーナリスト 》 Minkyung Lee/ファッション編集者を経て、東京に6年間在住し、昨年帰国。2022年には東京での日常をまとめた著書『도쿄 큐레이션 (東京キュレーション)』(진풍경 刊)を出版。@tokyo_mk 「ファッショナブルでトレンドに敏感な江南と、個性的な店が多く伝統文化が息づく江北」 イ・ミンギョンは、ソウルの街は漢江を挟んで南北で異なる雰囲気を持っていると言う。6年の滞在を経て、昨年日本から帰国した彼女は大の東京好き。特に古きよき文化が残るローカルなエリアに魅了されたため、以前は江南派だったのが、いまでは江北のほうが性に合うと話す。そんな彼女が薦める江北の街、延禧洞は、賑やかな繁華街とは無縁の閑静な住宅街。ミンギョンが「ここは世田谷区!」と形容するように、レンガ造りの立派な邸宅が並び、犬の散歩をする住人たちの穏やかな日常がうかがえる。一歩路地裏へ入れば邸宅を改装したカフェやショップがちらほら。なるほど、世田谷区という地名が上がったことにも納得だ。 一方、1960年代に明洞にあった華僑学校が延禧洞に移転し、リトルチャイナタウン化傾向も。庶民的な中国料理店が点在し、グルメの選択肢が増えた。 中心部から少し離れただけの、一見普通の住宅街。そんな場所でも思いのまま散策すれば、おいしい発見と新しいエネルギーに出合える。それが現在のソウルの魅力だ。
バヌルイヤギ 延禧店 バヌルイヤギ ヨニジョム 바늘이야기 연희점
《コロナ禍以来流行の編み物で、無心になれる時間を。》 店内に入るなり、ひと目で乙女心がくすぐられるカラフルな毛糸や手芸用品の数々。バッグや洋服などの展示作品にはタグが付いており、タグを見ればそのアイテムを作るための材料が一目瞭然。使用した毛糸や、針の種類、さらには編み方のわかるYouTubeリンクまでもが付いている。2階には広々したカフェスペースが設けられ、皆が思い思いに編み物に集中している。「ひとりの趣味時間に没頭できる素敵な場所です」(ミンギョン) バヌルイヤギ ヨニジョム 바늘이야기 연희점 서대문구 연희로 11가길 15 15 Yeonhui-ro, 11ga-gil, Seodaemun-gu tel:02-771-9771 Ⓜ︎ Ⓚ Ⓐ 弘大入口(239、K314、A02)3番出口 営)10:00~20:00 無休 www.banul.co.kr