入間向陽、苦しみながらも熊谷工を下し代表決定戦へ
第103回全国高校サッカー選手権埼玉予選の1次予選は8月28日、所沢航空公園サッカー場などで31ブロックの2回戦62試合が行われた。8月31日にある各ブロックの代表決定戦勝者が、全国高校総体王者の昌平や同予選準優勝の西武台などが登場する決勝トーナメント(10月13日開幕)に進む。 【フォトギャラリー】入間向陽 vs 熊谷工 K組の入間向陽は熊谷工に1-0で競り勝ち、代表決定戦の相手は春日部に決まった。 立ち上がりから入間向陽がボールを握り、両サイドから右の尼田真大、左の櫻井快年(ともに3年)がアグレッシブに相手陣営に進出し、外を起点にチャンスをつくった。前半27分、FW神野颯太(3年)が櫻井の右クロスからボレーシュート。神野は39分にも右SB島村昴輝(3年)の右クロスからヘディングシュートしたが、2本とも惜しくもバーのわずか上を通過した。 熊谷工は4人の守備ラインを中心にしながらも、ポジションにかかわらず全員に高い守備意識が浸透し、ボールへの出足が早く忠実な守りを徹底。攻めを受ける時間帯が長かったが、集中力を堅持してゴールを割らせなかった。 攻めては左サイドMF相馬優樹(3年)がスピード豊かなドリブルでチャンスを膨らませ、1トップで主将の大西空河(3年)が絡んで時折見せ場をつくった。 後半に入っても入間向陽のペースは変わらなかった。14分、ボランチ橋村凌雅(3年)の絶妙なスルーパスに主将のアンカー大竹伶樹(3年)が抜け出し、決定的なシュートを放ったが左ポストに弾かれる。22分には交代出場のFW宗形佑汰(2年)がゴール前の混戦からシュート、これも決定打だったが決められない。 試合は0-0のままアディショナルタイムに突入した。 熊谷工は大西が抜群のタイミングで縦パスを繰り出すと、交代出場していたFW長濱優聖(2年)が抜け出した。GK池田櫂(3年)と1対1になりかけたが、池田に一瞬早く捕球され、得点できなかった。 6分の追加タイムが4分過ぎたあたりだった。入間向陽は左から右へサイドチェンジすると、右からのクロスを宗形が触り、こぼれたボールを尼田が蹴り込んでほしくてたまらなかった先制点を挙げる。これが決勝ゴールとなり、苦しみながらも初戦を突破した。