ゼロカーボンに貢献を 旭松食品 2工場の太陽光発電増設【長野県飯田市】
旭松食品(本店・長野県飯田市駄科、木下博隆社長)は、天竜工場(飯田市駄科)と高森工場(高森町下市田)の自家消費型太陽光発電システムを増設し、来年1月8日に稼働を開始する。増設で発電量は天竜が1・5倍、高森が1・3倍となり、既設分と合わせると2工場全体で使う電力の21・5%を供給。年間のCO2削減量は721トンを見込む。 天竜工場の増設分の発電出力は365キロワットで、年間発電量は31万キロワット時。2023年に稼働した既設分との合計は発電出力が1051・7キロワットで、1000キロワットを超えメガソーラーとなった。年間発電量は104万キロワット時で、年間462トンのCO2排出削減につながるという。 高森工場の増設分は発電出力が147・2キロワット、年間発電量は11・6万キロワット時。食品工場とは別棟の物流センターに増設し、24年1月に稼働した既設分と合わせ工場使用電力の28・7%をまかなう。増設分工事では町の補助金を活用した。 屋根にパネルを置くことで熱が遮断され、冷凍冷蔵設備の電力消費も効率的になるという。今回の増設で2工場とも太陽光設置が完了し、今後は飯田工場(同市松尾明)への新設も予定している。 19日、高森工場で竣工火入れ式を開き、社員や施工した須坂市のサンジュニア関係者、壬生照玄高森町長ら約30人が出席した。 木下社長は「今後は食品工場で使うボイラーの省エネ化を進め、飯田で実証実験が始まる水素についても活用を検討したい」と述べ「環境に優しい工場で地域のゼロカーボン化に貢献し、電力供給など災害時でも地域の役に立ちたい」と話した。