「マイクロ・タイソン」石澤開が現役引退を表明 元日本ミニマム級王者
プロボクシングの元日本ミニマム級王者の石澤開(27)=M・T=が17日、自身のインスタグラムで現役引退を表明した。「私、石澤開は4/30にフィリピンで行われた試合を最後にボクサーを引退することにしました」と報告。主な引退理由に「2022年に手術した左目の症状悪化」と「身体のダメージ」を挙げた。 石澤は「人生の半分をボクシングと共に歩んできました。これまでの14年間は本当にかけがえのない時間です。ボクシングを始めた当初からの夢であった世界タイトル獲得はなりませんでした。しかし、沢山の方々に応援してもらい28歳になるまでボクシングを続けることができ、多少の怪我はありますが、大きな後遺症なくリングを無事降りることができた僕は本当に幸せ者だと思います」などと感謝を記した。 神奈川・相模原市出身。14歳でボクシングを始め、神奈川・武相高時代はボクシング部主将を務めた。日体大体育学部に進学し、在学中の2017年6月に6回戦デビュー。6戦連続KO勝利で、19年9月に日本ミニマム級挑戦者決定戦として谷口将隆(ワタナベ)と対戦。5回に右フックでダウンを奪うも、0-3の8回判定負けで、プロ初黒星を喫した。22年1月に日本同級王座を獲得し、同4月にWBO世界ミニマム級王者だった谷口との再戦で世界初挑戦。前日計量で2・3キロ体重超過し、試合は実施されたが11回TKOで敗れた。 昨年6月に再起戦のフライ級8回戦で5回KO勝ちしたが、10月にIBF世界フライ級15位だったビンス・パラス(フィリピン)に1-2の8回判定負け。今年4月に敵地でWBOグローバル・ライトフライ級王者のレジー・スガノブ(フィリピン)に挑戦し、8回TKO負けしたのが最後の試合となった。世界戦の約1カ月前から左滑車神経まひを患っており、22年11月には手術を受けた。身長156センチながら高いKO率を誇るハードパンチャーで「マイクロ・タイソン」という愛称を持っていた。 今後については「これから何をしていくかはまだ決まっていませんが、第二の人生を歩んでいきます」とした。プロ戦績は15戦11勝(10KO)4敗。