1日10食、10合ご飯で9キロ増量!?離島育ちの長崎県立大のエースが見せた284球の熱投<準硬式・全国大会(清瀬杯)>
これで野球から引退するという出口。「本当に楽しい4年間だった」と言いながら表情は晴れ晴れとしていた。優勝には届かなかったが、達成感があったのだろう。 実は出口、別の大学へ進学して硬式野球をやるつもりだったという。しかし、受験が上手くいかずに長崎県立大へ進学。準硬式は先輩の誘いで始めたというが、レベルの高さやプライベートの両立に惹かれて、この道へ進んだ。 3年生の時に招集された甲子園大会に参加したことで、成長を遂げたわけだが、その根底には故郷への思いもあった。 「母校は人数が少なくて、連合になってしまったんですよ。それが悲しくて、中学生には『五島に残って野球をやってほしい』とは話すことがあるんですけど、やっぱり島を出てしまいがちで。 自分もいまは離れていますけど、離島出身であることは大きな意味があるんです。離島からでも全国の舞台に行けることを証明したくて高校野球をやっていたので、それを大学で果たせたことで、沢山の連絡をもらいました。だから、今回の姿を見て野球を続けてくれる子が増えてくれた良いな、って思います」 この試合は連盟の公式YouTubeチャンネルでライブ配信が行われ、アーカイブも残っている。出口の背中を見て、数年後、また五島から素晴らしい選手が出てくれることを願いたい。